私立大学情報教育協会（会長＝戸高敏之・同志社大学工学部教授）は、五月三十一日、東京・市ヶ谷の私学会館で、第三十六回の通常総会を開催し、平成十五年度の事業報告、収支決算を決定したほか、平成十七年度情報処理関係設備等にかかる諸経費に対して、国からの補助金の拡充を要求する方針を決定した。
　同協会では、教育環境の整備促進事業として、教育研究環境の情報化推進を図るため、既設の補助金予算の充実に努めるとともに補助の申請・採択等についての改善および不採択理由の明確化を文部科学省に働きかけている。十七年度情報化関連補助金に対する要求については、全私立大学・短期大学を対象とした国庫助成希望調査の結果を踏まえ、所要額の二分の一を要求していく。
　今年度は特に教育学術コンテンツ教育研究情報利用経費の整備に配慮して重点的に要求。
　また、教育の質的向上を図るために、ＩＴを活用して企業など社会の支援を受けることに伴う経費についても、既設補助の中で可能性を模索し、要求するなどの方針を決定した。
　さらに、同協会では現在授業情報技術のｅ―Ｌｅａｒｎｉｎｇ教材を開発しているほか、近く、オンデマンドで学習可能な情報倫理教育のｅ―Ｌｅａｒｎｉｎｇ教材を加盟校に配布する予定にしており、これらの一部が出席者に紹介された。
　また、スケールメリットによる経費軽減、購入条件の改善を図るため、電子ジャーナル、データベースの共同購入のグループとして形成した教育研究情報大学共同購入機構について、その他各種会議や研修計画の概要について事務局から説明があった。