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記事2017年1月23日 2397号 (1面) 
国家戦略特区で52年ぶり獣医学部誕生
加計学園が設置認可を申請へ

安倍総理は1月20日、総理官邸で第27回国家戦略特別区域諮問会議を開催し、区域計画の認定等が議論され、新たに愛媛県今治市にわが国では52年ぶりとなる獣医学部(入学定員160人)が平成30年4月に開設される見通しとなった。今後、設置認可が文科省審議会等で審査されるが、四国に獣医学部ができるのは初。岡山理科大学等を設置する学校法人加計学園が事業主体。岡山理科大学獣医学部との名称となる予定。  同獣医学部のコンセプトは、「世界に冠たる先端ライフサイエンス研究を行う国際教育拠点、家畜・食料等を通じた感染症に関する危機管理(水際対策)人材の育成拠点。  また(1)医学と獣医学を融合し、動物を用いた基礎研究の成果を人の治療につなげる研究を進め、創薬の競争力を強化する。(2)人獣共通感染症や越境感染症、家畜感染症、食品のリスク評価・管理など、国際対応のできる獣医師を養成する、(3)家畜の越境感染症の蔓延防止のためにも、四国の物理的・地形的隔離を利用する地域封じ込め対策を学術支援、(4)アドバンスト教育カリキュラムによる、国際的視野で公共獣医事に取り組む公務員獣医師や創薬などライフサイエンス分野の研究者などを育成が特徴。  獣医師の養成数を抑制するため、昭和41年の北里大学以来、新設は認めらていなかったが、昨年11月9日の国家戦略特区諮問会議で1校に限り新設が認められた。  また、1月20日の国家戦略特別区域諮問会議では、規制改革事項の追加に関して、規制担当官庁と検討・協議中の事項について山本地方創生担当大臣から報告があった。その中では、「議論がまとまった、ないし、概ねまとまりつつあるもの」として、小規模認可保育所における対象年齢の拡大、都市公園内における保育所等の設置など8項目が挙げられ、また、「議論が続いているもの」として、過疎地における遠隔地間の学校を結んだ新たな制度の構築(義務教育における遠隔教育解禁)、多様な実施主体による年3回目の保育士試験の実施などが挙げられている。遠隔教育解禁について文部科学省は、全ての授業については「対面」が必須。受信側にも必ず同一科目等の担当教員の配置が必要とし、一方、国家戦略特区WGは教員以外の職員の配置で足りるなどとしている。


 

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