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記事2017年12月13日 2428号 (1面) 
内閣府の地方大学の振興等会議が最終報告
私大の地域貢献に国が支援
東京23区の定員原則抑制、例外も

内閣府の「地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議」(座長=坂根正弘・コマツ相談役)が12月8日、東京・霞が関の中央合同庁舎第4号館で第14回会合を開き、最終報告を取りまとめた。最終報告は同日付で公表。「地方の特色ある創生のための地方大学の振興」「東京の大学の定員抑制、地方移転」「地方における若者の雇用の創出」の三つが柱で、これらの課題について、立法措置により抜本的な対策を講じるべき、としている。  地方大学に対しては、地域の特性なども踏まえた大学ごとの特色づくり、強みのある学問領域・研究分野のさらなる強化を求めている。具体的な取り組みは、首長のリーダーシップの下での産官学連携コンソーシアムの構築、地域の中核的な産業振興・専門人材育成の計画策定など。優れた事業は新たな交付金で国が重点的な支援を行う。地方の私大に関しても、産官との連携や私大同士の連携などで地域貢献を目指す大学への支援は重要、としている。その他、国内留学や単位互換の取り組みなどによる、東京圏と地方の大学の学生の対流・交流なども促している。  定員抑制については、原則として東京23区での大学の定員増は認めない、とした。東京23区で学生数が増加傾向にあること、今後の18歳人口の減少を見越してのことで、国公私立全ての大学を抑制の対象とすべきとしている。ただし「東京の国際都市化に対応する場合や、若者の東京圏への転入増加につながらない場合」などは例外とした。具体的には、留学生や社会人の受け入れ、大学全体の定員増にならない学部・学科の再編(スクラップ・アンド・ビルド)など。短大の4年制大学への転換も再編と同様に例外と位置付けた。大学院についても、高度な専門人材を養成していること、地方から東京への流入の割合が低いと考えられることなどから例外としている。また、既に定員増の機関決定などを行っている場合も例外としている。専門職大学に関しては、原則として抑制の対象としつつ「一定の期間(例えば5年程度)新設を認めることも考えられる」というあいまいな書き方となった。既存の大学・短大の専門職学科の新設についても「引き続き検討が必要」との書き方にとどまっている。東京圏の大学の地方移転に関しては、移転先の地域ニーズを把握することや、既存の地方大学と競合しないことなどを意識してのサテライトキャンパス設置などを取り上げている。地方での若者の雇用の創出には、官民一体での起業・創業支援、地域特性に応じた「働き方改革」の推進などを挙げ、学生の地方の企業でのインターンシップ実施も重視し、地方自治体と大学とのより緊密な連携を求めている。

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