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記事2017年7月3日 2413号 (1面) 
文科省 広域通信制高校質の確保・向上会議
通信制高校の通学コース扱い論点に
調査した株式会社立校ではなお不適切指導判明

文部科学省の「広域通信制高等学校の質の確保・向上に関する調査研究協力者会議」(座長=荒瀬克己・大谷大学文学部教授)は6月23日、同省内で第6回会議を開き、通信制課程を置く東海大学望星高校と神奈川県立横浜修悠館高校から通信制課程における教育の現状や課題等について聴取した。また、学校の管理運営や教育指導内容等の不適切な事例が株式会社立校で相次いで判明したことなどから、同省が平成30年度までの予定で進めている広域通信制高校に対する点検調査の実施状況、同会議の前回会議(4月11日)以後に実施した株式会社立高校2校の点検結果概要が報告された。  その後、「高等学校通信教育の質の確保・向上に関する論点メモ(案)」について討議を行った。  このうち論点メモ案では、総論として、(1)多様なニーズを持つ生徒の受け皿となっている通信制高校の今日的な役割、在り方等をどう考えるか、(2)通信制高校の「通学コース」の役割の在り方等についてどう考えるか、の2点を掲げており、(2)の「通学コース」については近年、全国的に増えており、その運営・利用実態や、目的・意義、カリキュラムの特徴等について調査を実施、同会議の次回会議(7月5日)で、多様なメディアを利用した学習による面接指導時間数の減免の取り扱いの実態等と併せ報告される予定。  本来、スクーリングを除いて通学を要しない通信制高校における「通学コース」に関しては、私学関係者の中から、通信制高校の設立が全日制に比べ容易なため、通信制を設立、その中で通学コースが設けられるといった状況の改善を求める声も上がっている。  その一方で、この日、教育の現状等を報告した両校は、週に4日あるいは平日登校しての学習サポートの重要性を強調。会議の委員からも「そうしておかないと大学に入ってから不適応を起こす例が多い」と、通学コースの必要性を指摘する意見が聞かれた。  4月11日以降に実施した株式会社立高校2校に対する点検調査で文科省は、学習指導要領に基づいて実施すべき各科目等の面接指導のうち、一部科目等の面接指導が実施されていない添削指導(リポート)の提出期限の定めがない添削指導が正誤の採点のみとなっている多様なメディアを利用して行う学習の成果報告の様式が不十分(60字程度の自由記述)特区区域外で試験が行われている(=構造改革特区法違反)などの状況を確認、改善を求めた。  同省では6月23日現在、7校について点検調査を実施、うち5校に点検調査結果を通知している。平成30年度までに30校程度の点検調査を実施する予定。  こうした点検調査で判明した状況も考慮し、文科省は制度の改善等につなげていく方針だが、論点メモでは、法令に則った適切な学校運営が行われるようさらにどのような手立てを講じることが必要か連携施設との適切な協力・連携関係の確保等の観点から、広域通信制高校の学則記載事項等についてどのように考えるか(現行では連携している民間のサポート校を把握できない)多様なメディアを利用した学習による面接指導時間数の減免について、生徒の計画的・継続的な学習を促す観点から、現在の運用をどう評価し、今後、どのように改善を図っていくか(断片的な学習が多く、一律の10分の8減免が数多く見られる)等の論点を挙げている。

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