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記事2018年11月23日 2460号 (1面) 
教育諸条件の整備等のため補助金等の大幅拡充を
私学振興全国大会を開催
与党・自民党文教関係議員に要請  要望実現へ決議等託す

日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長=富士見丘中学高等学校理事長・校長)、日本私立小学校連合会(小泉清裕会長=昭和女子大学大学院文学研究科特任教授)、日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会(門傳英慈会長)の3団体は11月20日、東京・芝公園のメルパルクホールで平成30年度「私学振興全国大会」を開催した。与党・自由民主党の文教関係議員に31年度私学関係概算要求の満額実現を要請するため毎年、開催している大会で、当日は1600人を超える私立小・中・高校関係者、保護者が出席した。


この日は同時刻に衆議院で本会議が開かれたため、衆議院議員の出席がかなわず、来賓は参議院議員のみとなった。  大会では北村聡中高連副会長が開会の辞として、「私学振興こそはわが国の公教育のさらなる発展に道を開くもの。ご出席の先生方にはぜひ、私学関係者、保護者の願いを受け止めていただき、わが国の教育、私学振興へのご支援をお願い申し上げたい」と要請した。  続いて主催者を代表して吉田中高連会長が、「現在、国の進める一連の新たな教育に対応した環境整備には多大な経費が必要であり、各学校ともに財政的には限界があることも事実。高校就学支援金によって、おかげさまで保護者の皆さまの負担は大きく緩和されてきたが、実際の教育費を考えれば、今なお公私間の学費負担格差は是正されていないし、私立学校にとっても授業料の増額は決して許されることではないような環境に置かれてしまっている。今こそ私立の小・中・高校がその立場から私立学校振興助成法に基づく国庫補助金、私学助成のさらなる拡充をお願いしていかなければならない、と思っている。また教育の無償化についてもいまだ不十分な状態の私立高校や私立小・中学校の就学支援金についても財源の確保を改めてお願いしたい。本日、ご臨席の国会議員の先生方には私立小・中・高校教育の振興・発展・充実のため、平成31年度政府予算での私学助成予算等の拡充、概算要求額の満額達成に向けてなお一層のお力添えをお願いしたい」と訴えた。  また、主催団体の日私学保連の門傳会長は、「現在、多くの子供たちが学ぶ私立学校は、わが国の公教育の一翼を担う存在であるにもかかわらず、学納金の公私間格差は相変わらず大きく、教育環境の整備・充実においても国公立学校に比べ、私立学校に対する公的支援は今なお遅れている。子供たちの自由な学校選択が妨げられることがなく、より良い教育が受けられるようご臨席の国会議員の先生方のご理解と絶大なるお力添えをお願いいたします」と要望した。  さらに中高連の近藤彰郎副会長が「要請」として、自民党が議員立法として私立学校振興助成法を制定してくれたことに感謝した上で、「新しい教育のためのお金を頂いて世の中のためになるのがわれわれの本分。世の中にはさまざまな能力を持った子供たちがいる。子供の選択権を守っていくことが日本の教育として大事。私立学校は多種多様な建学の精神があって、そのニーズに応えている。そこにお金をつぎ込むことは決して無駄にはならないと、信じている」などと語り、日本の教育を全力で守っていく考えを力説した。  この後、保護者による学費負担のさらなる軽減措置の拡充等を求めた「保護者の願い」が朗読され、また、経常費やICT環境、耐震化等に対する補助金等を求めた「決議」が満場一致で採択され、それぞれ来賓の議員に手渡された。




 


来賓議員あいさつ


保護者らの思い受け止め 


私学振興への努力約束 


一方、来賓の自由民主党・文部科学部会長の赤池誠章・参議院議員(元文部科学大臣政務官)は、「われわれが皆さまの思いを受け止めて、年末に向けて(平成31年度)政府予算案がまとまるので、財務省に対してしっかりと予算要求して文科省の私学関係概算要求の実現を図ってまいりたい。また税制改正では教育資金の一括贈与の延長も実現を図りたい。来年10月の消費税増税で学校の負担が上がるものの、そのまま授業料に転嫁できないので、全体として学校経営の影響がないような予算確保に努めていきたい。さらに教育の無償化では混乱が生じないようにしていきたい」と語り、予算・税制・制度改正に全力で取り組む考えを強調した。  続いて山谷えり子・参議院議員(自民党教育再生実行本部長代行、元国務大臣)は、「人生100年、流動化の激しい時代にあって、幸せに生きていくためにはみずみずしさ、友情、広い心、柔らかな心というものが大切だと思う。私立学校のそれぞれの建学の精神の中でそうしたことを育てられていく子供たちは幸せだと思いし、私もPTAの会長も務めた。PTA、地域社会との連携で子供たちを皆で育んでいく力の大きさを感じている。私学振興のためにしっかりと取り組んでいきたい」と語った。  水落敏栄・参議院議員は、「今年の10月4日まで文部科学副大臣を務めていた。私学振興の必要性を十二分に理解している。大会決議に盛り込まれた内容が来年度政府予算に反映されるようにしっかりと頑張りたい」と力強くあいさつした。  自民党教育再生実行本部事務局長、参議院文教科学委員長の上野通子・参議院議員は、「今も栃木県内の私立学校で副校長をしており、皆さまの仲間でもある。地方の私立学校の教育の難しさ、厳しさを目の当たりにしている。自民党の教育再生実行本部では教師に特化したPTを持つ予定。高校の充実についてもPTを開く予定。教育現場ではいつも問題が山積しているが、大切なことは子供たちがどんな時代にあっても楽しく学校に行って学び、未来に希望を持って日本の未来を創っていってくれること」と語った。このほか代理者が出席した国会議員の名前が紹介された。



 

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