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記事2018年12月13日 2462号 (1面) 
文化庁・文化部活動の在り方G作成会議
運動部とほぼ同一の内容に
年内にガイドライン公表
注記の記述で合意得られず

文化庁の「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン作成検討会議」(長沼豊座長=学習院大学文学部教育学科教授)は12月5日、都内で第4回会議を開き、「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン案」を検討し、審議を終了した。大筋で合意されたガイドラインの骨子は今年3月にスポーツ庁により策定された運動部活動のガイドラインとほぼ同一の内容だが、委員間で大きく賛否が分かれた記述もあり、最終的に座長と事務局(文化庁)の修文に委ねることになった。


第4回会議では、冒頭、長沼座長が「本日が最終回」と宣言。その上で案を検討、修正し、年内にガイドラインを公表する予定を説明、案に沿って意見交換が進められた。  今回のガイドライン案は、運動部を除く全ての部活動(芸術文化、生活文化、自然科学、社会科学、ボランティア、趣味等)を対象としたもの。また中学校(特別支援学校等を含む)が主対象で、国公私立全ての設置形態の学校に適用。高校についても原則適用を求めており、小学校段階の文化やスポーツ等の活動で学校活動の一環として行われるものについては、児童の発達や教師の勤務負担軽減の観点を十分に考慮する必要があると指摘している。  ガイドライン案は、部活動の教育的意義を高く認めながらも、生徒の生活全体を見渡して休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバランスのとれた生活や成長に配慮することが必要とし、また教師の勤務負担軽減など持続可能な運営体制の整備の重要性を強調している。ガイドラインで要点となる適切な休養日等の設定に関しては、学期中は週当たり2日以上の休養日を設ける(平日は少なくとも1日、土日曜日は少なくとも1日以上を休養日とする)、長期休業中の休養日の設定は学期中に準じた扱いを行う。ある程度長期の休養期間(オフシーズン)を設ける。1日の活動時間は長くとも平日で2時間程度、学校の休業日は(学期中の週末を含む)3時間程度、出来るだけ短時間に合理的でかつ効率的・効果的な活動を行うなどとしている。運動部活動と同じ内容で大きな齟齬が生じないようにしている。  「ガイドライン自体は法的拘束力がない」とのことだが、私立中学校、高校も含め校長が、文化部活動の活動方針を毎年度策定、文化部顧問は年間の活動計画及び毎月の活動計画及び活動実績を作成し校長に提出する、としており、その上で校長は活動方針や活動計画等を学校のホームページへの掲載等により公表する、としている。  ガイドライン策定後は実効性を持たせることが模索されそうだが、「ガイドラインの順守を大会参加資格とすべきだ」といった意見や、「部活動の経費の明示の方が実効性はある」といった意見も聞かれた。  第4回会議で最も議論となった点は、「適切な休養日等の設定」の箇所に付加された注記12「例えば、各文化部の実態を踏まえ、活動場所への移動時間等の勘案や、定期演奏会や発表会等に向けて集中的な練習が必要な場合は月間や年間単位で必要な休養日を確保することなども考えられる」で、最後の最後まで委員間の合意は得られず、注記反対の委員からは「あまり例外はない方がいい」「都合のいいようにとられてはいけない」「注記を残すと注記が独り歩きし、拡大解釈される。(部活動を)やりたい人には特例に見える」「(注記を残すと)文化部活動と運動部活動の整合性が取れない」といった意見が聞かれた。  一方、注記存続を訴えた委員からは「学校には工夫が必要。この日は休みなさいでは学校で練習せず、学校外で練習することになる。資金力のない学校ではできない」「現場の先生は学校教育の中ではできないことを部活動の中でやっている」「ガイドラインを守ろうとすればこのくらいのことは問題ない」といった意見が聞かれた。  長沼座長は、「規制をかけることだけではない。文化部活動のいいところを伸ばしていくことと捉えてほしい。吹奏楽部や放送部は大いに学校を盛り上げている。大学でも運動部に規制をかけた。単位をとれない学生には参加資格がない。バランスが大事」だと語った。

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