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記事2018年2月13日 2433号 (1面) 
私学振興協議会(懇談会)開催
自民党議員と私学団体代表 今後の私学振興等で意見交換

鎌田薫・全私学連合代表(早稲田大学総長)と河村建夫・元文部科学大臣(衆議院議員)が共同代表を務める「私学振興協議会」の懇談会が2月6日、東京都内のホテルで開かれた。=写真=


この日は、私学団体代表が国会議員を招待する形で行われた。同協議会は私学団体代表と自民党の文部科学(文部)大臣経験者、文部科学(文教)部会長経験者、現職の文部科学部会長等と私学団体代表が私学振興のあり方等について意見交換する場。開会前に、亀岡偉民・前文部科学部会長(衆議院議員)があいさつし、「地方創生に資する実績を上げる人材をつくっていけば、地方は変わっていくという意味で、内閣府の平成30年度の1千億円の予算(地方創生推進交付金)の中から予算を捻出できないかと取り組んでいる」と語り、中曽根弘文・元文部大臣(参議院議員)が、「今日は、歴代の文科大臣が集まっている。じっくり話しができる機会に感謝したい」と語った。  その後、開会の時間となり、吉田晋・日本私立中学高等学校連合会長が開会挨拶を行い、その後、共同代表の鎌田・全私学連合代表が平成30年度私学関係予算や日頃の私学振興への応援に感謝した上で、内閣府の地方振興予算で大学と地方が連携するプロジェクトに100億円の予算が付いたこと、首都圏の大学も地方のコンソーシアムに加われば、この資金を活用して今まで以上に地方振興に力を注ぐことができる。地方との連携を深め、在学中の地方に帰りたい学生が、うまくそのルートが作れるよう地方と企業と一体となって進めて頂きたい」と語った。  一方、共同代表の河村・衆議院議員は政務のため遅れての出席となったため、伊吹文明・元文部科学大臣(元衆議院議長)が議員を代表してあいさつし、「これからの日本人は日本の歴史と外国の歴史、古典をよく学んで日本人の心根、生き方、日本の伝統的な規範をしっかりと身に付けた上で、異文化に寛容な日本人を作っていかなくてはいけない。建学の精神を大切にしている皆さんは創設者の学校創立の思いをもう一度大切にして頂きたい。後進を支える恒産を我々がしっかりと確保していきたい」と語った。また、元文部大臣の大島理森・衆議院議員(衆議院議長)は、出席の議員の活躍を期待。  私立大学等振興小委員会事務局長の和田義明・衆議院議員は「私の義父、町村信孝は生前、教育は国の根幹だと言っていた。遺言をしっかりと守っていきたい」と語り、文部科学部会長の赤池誠章・衆議院議員は、平成30年度の税制改正や私学関係予算のポイント等を説明、教育の内容についても先生方の声をしっかり踏まえて頑張ってまいりたい」と語った。  その後、関口修・日本私立短期大学協会長による乾杯の発声で和やかな懇談となり、続いて国会から駆け付けた河村共同代表があいさつに立ち、「人づくり改革、働き方改革を通じて教育問題に大きな焦点が当たっている。特に大学のガバナンスの問題等々が議論される時代になっている。地方の私学についてどのようにガバナンスを発揮して魅力ある大学に変わっていくかが問われている。私学助成についてもそうしたことの議論が進んでいる。私学の在り方について我々も忌憚のない意見を受けて、それをあらゆる場面で対応していきたい」と語った。  また、元文部科学大臣の塩谷立・衆議院議員は「今後の問題としては大学等のガバナンス、改革の問題も大変大きな課題、特に大きな人口減少になるわが国にとって経営の問題、私学助成とどう向き合っていくかが大変な課題」と語った。  前文部科学大臣の松野博一・衆議院議員は、「党の雇用問題調査会長として働き方改革の党内取りまとめをしている。働き方改革、雇用の問題は、私学の教員の長時間労働の問題等々も含め、これから皆さんとご相談し、対応をさせて頂きたい」と、さらに元文部科学部会長の木原稔・財務副大臣は、「安定した政権、成長の中で私学の振興ということをしっかりと図っていきたい」と語った。  元文部科学部会長の冨岡勉・衆議院議員は「教育は優秀な人材を育てると同時に、社会に通用するような素晴らしいマインドを持った子供たちを育てる重要な部門。これからも先生方と一緒に歩んでいきたい」と、また元文部科学部会長の遠藤利明・衆議院議員は「強く逞しい日本人を作っていく、そのきっかけを皆さんからご尽力頂きたい」と語った。最後に、日本私立小学校連合会の小泉清裕会長が中締めのあいさつをし、一時間の懇談会を締め括った。この日はほかに渡海紀三朗・衆議院議員、下村博文・衆議院議員、丹羽秀樹・衆議院議員が出席、その他議員秘書も出席した。私学からは30人を上回る役職員が出席した。

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