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記事2018年3月23日 2437号 (1面) 
平成29年度 私立大学等経常費補助金交付状況を公表 私学事業団
交付総額約3168億4千万円に 
大学生1人当たりで15万5千円、国立大生と13倍の格差

日本私立学校振興・共済事業団(河田悌一理事長)は3月23日、平成29年度私立大学等経常費補助金の交付状況を公表した。それによると、補助金の交付を受けたのは、全国の私立の大学、短期大学、高等専門学校の計930校中873校で、交付総額は前年度比43億2276万2千円減の3168億4057万5千円だった。残りの57校は大学等設置後まだ完成年度(修業年限)を超えていない、あるいは学生募集を停止、申請がない等の理由で不交付だった。


交付額を学生1人当たりに換算すると、大学で15万5千円、短大で18万3千円、高専で19万6千円、全体の平均額は15万7千円で前年度から軒並み減額となった。  私立大学等経常費補助金は昭和50年に成立した私立学校振興助成法が法的根拠となっているが、補助率(私立大学等の経常的経費に占める同補助金の割合)はピーク時の昭和55年の29・5%から漸減傾向が止まらず、平成27年度の当初予算では初めて10%を割り込み、9・9%となり、同法が制定される以前の水準の補助率となっており、29年度には9・8%に低下するという推計もある。同法等では補助率50%を目標としているが法の理念とはかけ離れた状況といえる。  同補助金の平成29年度交付額を1校当たりに換算すると、大学が5億1371万2千円、短大が7426万7千円、高専が1億4220万円だった。これと比べ国立大学の1大学当たりの平均公費投入額は約143億円(平成24年度)。  前述の学生1人当たりに投じられる公財政支出を国立大学と比べると、国立大学学生1人当たりの運営費交付金は、平成27年度で約197万円に上っており、私立大学の経常費補助金と比べ約13倍の開きがある。  このほか授業料軽減制度でも13倍近い国私間格差が生じている。  平成29年度の私立大学等経常費補助金3168億4057万5千円の内、教職員数や学生数等に所定の単価を乗じて得た基準額を教育研究条件の状況に応じて傾斜配分する「一般補助」が2688億7300万円、教育研究に関する特色ある取り組みに応じて配分する「特別補助」が479億6757万5千円という比率だった。前年度に比べて一般補助、特別補助とも減額となった。  特別補助全体では前年度比で減額となったが、「成長力強化に貢献する質の高い教育」(私立大学等改革総合支援事業のタイプ5)や「大学院等の機能の高度化」、「授業料減免及び学生の経済的支援体制の充実」、「東日本大震災からの復興支援」については増額となった。「平成28年熊本地震からの復興支援」については、前年度約44億円あった補助額は、29年度には約6千万円となった。「社会人の組織的な受け入れ」や「大学等の国際交流の基盤整備」等については前年度比減額となっている。  一方、不交付となった57校の事由別内訳は、「未完成」が12校、「募集停止」が19校、「他省庁補助」が2校、「申請なし」が22校、「その他」が2校(放送大学、沖縄科学技術大学院大学、文部科学省が直接補助)だった。  そのほか三つの学校法人の大学、短期大学計5校について管理運営不適正、虚偽の設置認可申請を事由にそれぞれ50%の減額措置が取られた。  大学等別の補助金交付状況を見ると、最も補助額が大きかったのは前年度に続き早稲田大学で一般補助と特別補助を合わせて約92億4千万円、以下、2位が日本大学(91億5千万円)、3位が慶應義塾大学(90億3千万円)、4位が東海大学(62億8千万円)、5位が立命館大学(60億1千万円)と続いているが、補助金の交付を受けた大学全体の21・6%に当たる124校は同補助額が1億円以下で、最も少ない大学は補助額が639万円だった。私立短期大学の交付状況では、1位が郡山女子大学短期大学部で約4億円、以下、2位が長崎短期大学で約2億4千万円、3位が小田原短期大学で約2億4千万円、4位が大阪成蹊短期大学で2億3千万円、5位が鹿児島女子短期大学で2億1千万円だった。最も少ない短大は補助額が648万円だった。  私立高専は3校のみ。補助額は約1億2千万円から約1億8千万円といった状況だった。

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