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記事2020年2月3日 2500号 (1面) 
第201回国会、1月20日に召集
令和元年度補正予算が成立
著作権法等改正案提出へ

  第201回国会(常会)が1月20日に召集され、早速、令和元年度政府補正予算案が衆議院本会議を経て1月30日、参議院本会議で可決、成立した。同補正予算には私立小・中学校分を含むGIGAスクール構想の実現(児童生徒1人1台のパソコン整備、5年計画の初年度)、私立学校の耐震化事業、学校施設等の災害復旧事業等が含まれている。文部科学省関連の補正予算額は総額で5367億円(私立学校関係の補正予算については本紙2497号1面で既報)。今国会には文部科学省が、(1)「文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律案」(仮称)や、(2)「著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律案」の国会提出などが予定されている。


 このうち(1)「文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律案」は、令和2年度予算関連法案で、文化観光拠点(仮称)を中核とした地域における文化観光を推進するため、主務大臣による基本方針の策定並びに拠点計画の認定、当該認定を受けたこれらの計画に基づく事業に対する特別の措置等を定めるもの。


 また(2)「著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律案」は、大規模な海賊版サイト事件等を受けて侵害コンテンツのダウンロードを違法化する措置。昨年の通常国会に提出が予定されていたが、違法化の対象範囲等を巡り、公益社団法人日本漫画家協会等関係団体が相次いで反対や見直しを求める声明等を発表、自民党からも再検討を求める声が上がり、改めて文化庁の侵害コンテンツのダウンロード違法化の制度設計等に関する検討会で検討を続け、今年1月16日には議論のまとめを策定している。海賊版サイトによる被害は、「漫画村」だけで約3千億円(流通額ベースの試算)と言われている。


 このほか文教関係では継続審議となっている法律案(いずれも議員立法)が3本ある。自由民主党の遠藤利明・衆議院議員ほかが昨年の通常国会に提出した「青少年自然体験活動等の推進に関する法律案」。これは青少年自然体験活動等を推進し、もって我が国の活力の向上に寄与するため、その推進に関して基本理念、国の責務等を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めるもの。2本目は、昨年の臨時国会に立憲民主党の川内博史・衆議院議員ほかが提出の「独立行政法人大学入試センター法の一部を改正する法律案」。これは大学に入学を志願する者の高校段階における基礎的な学習の達成度を判定することを主目的として大学が共同して実施することとする試験を多肢選択式にするもの。


 3本目は国民民主党の城井崇・衆議院議員ほかが提出した「大学等における修学の支援に関する法律の一部を改正する法律案」。これは配偶者と死別し、または離婚した後婚姻をしていない者、婚姻によらないで父または母となったものであって現に婚姻をしていない者等により生計を維持する学生等が置かれている経済的状況を踏まえ、これら学生等の間に不均衡が生じないよう適切な配慮を求めたもの。

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