こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



Pick up!

TOP >> Pick up!

記事2021年10月3日 2557号 (6面)
学業と部活動を両立させる豊かな教育環境
広い視野で物事を考える人材育成
花咲徳栄高校が「Myプラロッカー」導入
外観がよく校内の落ち着いた雰囲気と調和 1個ずつの移動も容易

 春・夏の高校野球全国大会に何度も出場実績があり、全国的に名が知られている花咲徳栄高等学校(埼玉県加須市)。前庭の各所に銅像が置かれた校舎の周辺にはグラウンドや運動部の練習場が配備され、東京ドーム3個分の広い敷地で学業と部活動を両立させる豊かな教育環境が整っている。普通科として難関大学進学を目指すアルファコースと文武両道で名門大学を目標とするアドバンスコースがあるのに加え、「食育」をけん引するリーダーを育成し進学や就職へ多くの実績を果たしている食育実践科も備わる。もちろん40以上ある部活動も積極的で、卒業生が今年行われた東京オリンピックの代表選手となるなど、将来につながる実績を挙げている。


 同校では今年度から、生徒および教職員のげた箱入れに鰍kECのプラスチックロッカー「Myプラロッカー」を導入した。生徒用については学年進行で導入しており、今年度は1年生がMyプラロッカーとなっているのに対し2・3年生は従来のスチールロッカーを使用、来年度にはすべて入れ替える予定だ。


 従来のロッカーは開校以来約40年にわたり使われており、年季が入っている一方で経年劣化は否めず、「さびてきてゆがみが出てくるなど、外観が悪くなってしまった」と、教務主任で国語科教諭の宮本学先生は語る。また同校卒業生で男子バスケットボール部コーチも務める地歴公民科教諭の佐々木建先生は、在校生時代に従来のロッカーの使用経験があり、「ゆがんでいたから最後まできちんと閉まらず、開け閉めに苦労した」と当時を振り返る。また下駄箱は学年ごとに区切られていて、その調整のために移動させる際にも分解できず重くて不便だったという。


 Myプラロッカーを導入して、まず「外観がよくなり、明るくなった」と宮本先生。扉の色は複数ある中から自由に選べるのが特徴の一つで、同校では校内の色と合わせるためアイボリーを採用、淡い色合いで明るくなったと同時に校内の落ち着いた雰囲気とも調和している。開閉も力を入れず楽になったほか、1個ずつ外せるので大がかりな移動の時も以前よりかなり容易になる。加えて同校では教室内の体操着や選択科目の教材などを収納するロッカーにもMyプラロッカーを採用している。こちらはダイヤル式の鍵を取り付けており、以前のロッカーでシリンダー錠を使っていた時と違い「生徒が個別に鍵を持つ必要もなくなり紛失の心配がなくなった」(佐々木先生)とのことだ。


 建学の精神である「人間是宝」と校訓の「今日学べ」を理念とし、「理論と実践の一体化」などの教育方針のもと、広い視野でさまざまな角度から物事を考えることができる人材を育成してきた同校。ロッカーを一新し、オンライン授業など新しい学びのスタイルも実行しながら、今後もスポーツや芸術、教育や調理など幅広い分野で活躍する人たちが巣立ってゆくだろう。


Myプラロッカーを背に佐々木教諭


花咲徳栄高校の正門

記事の著作権はすべて全私学新聞運営委員会に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞