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記事2022年4月3日 2574号 (6面)
金沢工業大学の取り組み
SDGs教育の発展に向けて
理想の未来を目指すゲーム開発

 金沢工業大学(石川県野々市市)はこのほど、これまで取り組んできたSDGs教育を発展させるために、潟^カラトミー(東京都葛飾区)と「Beyond SDGs人生ゲーム」の開発を本格的に開始した。


 同ゲームは2030年を目標年としたSDGsの達成と、その先の2050年における「脱炭素社会」「循環型社会」「自然との共存社会」「ウェルビーイング社会」を内包した理想の未来の実現に関する教育・学習を行うためのもので、プレーヤーが協力して理想の未来を目指すゲームとなる。


 同大学SDGs推進センター長の平本督太郎氏の著書『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」がわかる本』(メイツ出版)を副教材として、学びを展開できる。


 同大学は、これまで世界67カ国・7万5千人以上が体験した「THE SDGsアクションカードゲーム ](クロス)」の開発・普及を皮切りに、文部科学省SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業(2019年度、2020年度、2021年度)を通じたSDGsに関する五つのゲーミフィケーション教材の開発等で、全国の教育機関へのゲーミフィケーション教材を活用したSDGsイノベーション教育の普及を行ってきた。


 同社も文部科学省ESD推進事業(2020年度、2021年度)で、「人生ゲーム」を活用したオンライン授業「みんなでつくるSDGs人生ゲーム」を社会貢献活動として展開し、教育分野におけるSDGs普及・啓発に取り組んでいる。


 今回、同大学が培ってきたSDGsの専門的な知識や、同社の「人生ゲーム」制作のノウハウ、SDGsを分かりやすく子供たちに伝えてきた経験を融合。2021年1月からゲームの開発・活用に向けた検討を始め、企画、試作版のテストプレーを経て、テーマ、ゲーム内容を決定し、2022年8月に完成予定で、完成後、同ゲームを全国の小中高等の教育機関等に無償提供する。


 同大学では、リードスポンサーのニッセイアセットマネジメント鰍ノ加え、クオン梶A鰍kODUといったスポンサー企業から開発・生産費のほか、全国の小中高等の教育機関への導入支援や副教材作成等に必要なコストも含め、プロジェクト全体で6千万円相当の支援を受け、各スポンサー企業と連携して同ゲームを企画・開発している。


 また、Youth Co:Lab(国連開発計画、シティ・ファウンデーションによる共催プログラム)、同大学が事務局を務める「ユネスコ未来共創プラットフォーム北陸」、ジャパンSDGsアワードアルムナイネットワークからの参画企業43社(同大学含む)、SDGsビジネスアワード歴代受賞企業からの参画企業6社、SDGsイノベーション教育拠点校最優秀賞・優秀賞受賞校2校、クオンがリードする共創コミュニティーからの参画企業18社(クオン含む)と連携している。


 同大学では「今後も日本一のSDGs教育推進大学として、教育・地域経営・ビジネスの三つを重点領域とし、ハブ機能を高めていくことで、日本中・世界中にSDGs教育を広め、SDGs達成に貢献していく」考え。


金沢工業大学扇が丘キャンパス


理想の未来を目指すゲームとなる

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