日本私立短期大学協会の副会長、事務局長を務め、わが国における短期大学制度創設に貢献した、中原稔・学校法人国士舘評議員が二月二十五日、脳卒中のため逝去。九十一歳だった。葬儀・告別式は同二十七日、東京都小金井市の太陽寺で行われ、短大関係者らが多数参列した。
　故中原氏は明治四十二年、佐賀県生まれ。昭和十年、国士舘専門学校研究科修了。日本経済短期大学常務理事を経て、昭和二十一年、日短協の前身である「全国私立専門学校協会」発足と同時に副会長に就任。戦後の学制改革によって国公立の旧制専門学校は新制大学に転換したが、当時、転換できない私立の専門学校が九十校あり、これらの専門学校の抱える諸問題の解決に当たった。その後、二―三年制の大学教育が必要だと短期大学制度創設に奔走。同二十五年の制度創設に大きく貢献した。同年、日短協設立に伴って、副会長に。同三十一年からは理事・事務局長として日短協の発展に尽力。わが国の短大教育の発展に生涯をささげた。昭和五十一年から国士舘評議員。