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記事2001年6月3日 14号 (3面)
新校長インタビュー (27) ―― 専修大学附属高等学校
校長 藤村 冨士男氏
時を守り、場を浄め、礼を正す
人格認め合う教育姿勢
| 専修大学附属高等学校(東京都杉並区)の新校長に、それまで教頭を務めていた藤村冨士男氏が就任した。同校は校訓「誠実・努力」を教育の基本理念に置く。藤村校長の基本方針はこの校訓をあらゆる教育活動に結び付けて、実践していくことだ。 具体的には「時を守ること、場を浄めること、礼を正すこと」この三つが実践できるような教育を目指す。 「この三つの原則を守り、実践すれば学校は良くなると思う。時を守り、場を浄め、礼を正し、社会の信頼にこたえていかなければならない」と語る。「時を守ること」とはけじめをつけること、「場を浄めること」とは相手の人格を尊重し、教育にふさわしい場をつくりだすこと、「礼を正す」とはお互いに礼儀をつくすこと。 教師は生徒たちと同じ視線の中でお互いの人格を認め合う教育姿勢が大切だとした上で、「教師は自らのできる範囲のなかで、一つひとつを行い、習慣づけることだ。授業で単に教えることだけが教育ではない。授業では知性を共有し、生徒たちと教師が語り合う共通の場を積極的につくり出すことが必要だ」と述べる。 「誠意をもって、物事に取り組む姿勢が魅力ある教師をはぐくむと思う」 藤村校長と副校長は毎朝、正門で生徒たちに「おはよう」と、声を掛ける。教育に携わるものとして、生徒たちに真摯な態度で接する。生徒の方もあいさつできるようになることは、生徒の将来に必ず役に立つという。 そして、「このしつけが大切なのである。三年間で生徒が興味をもち、進む道を考えるための種をまきたい」と続ける。 「教師自身が労をいとわず率先して生徒たちに働き掛けていく根気が必要だ。生徒と共に行動してこそお互いの心を通して生命の呼応が生まれてくるものだ」 同校がいま力を入れているのは、国際社会についての理解を深め、生徒に教養と語学力を身につけさせることだ。 これまでも自由選択科目を多く取り入れているが、今年度から自由選択の第二外国語として、ドイツ語かハングル語を学ぶことができるようにした。 「欧米圏から、アジア圏からそれぞれ一カ国語を選択できるようにした」もので、生徒たちには好評だ。
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