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記事2002年10月13日 1864号 (1面)
世界最高の大学へ 生命科学、学際など5分野
私大から25件採択、予算総額182億
「21世紀COEプログラム委員会」(江崎玲於奈委員長=芝浦工業大学長)は九月三十日、生命科学、化学・材料科学、情報・電気・電子、人文科学、学際・複合・新領域の五分野で重点的に支援を行う研究教育拠点の審査結果を発表した。採択件数百十三件のうち、私立大学からの採択は二十五件という結果で、国立大学が八十四件と採択件数全体の七四・三%を占めた。 21世紀COEプログラムは昨年六月に文部科学省が発表した「大学の構造改革の方針」に基づき、今年度から同省の新規事業として「研究拠点形成費補助金」が措置された。わが国の大学に世界最高水準の研究教育拠点を学問分野ごとに形成し、重点的に支援していくことで、国際競争力のある個性輝く大学づくりを目指そうというもの。研究拠点形成費補助金は主として研究面でポテンシャルの高い専攻などが世界最高水準の研究教育拠点を形成するために必要とする経費を研究グループに対して補助。研究上、優れた成果を上げ、将来の発展性もあり、高度な研究能力を持った人材育成機能を備えた研究教育拠点の形成が期待できるものなどに重点的に支援を行う。今年度の予算額は百八十二億円。七月末に日本学術振興会が全国の国公私立大学から五分野に四百六十四件の申請を受け付け、同委員会が審査した。私立大学からは百四十三件の申請があった。今回採択された百十三件の分野別内訳は、生命科学二十八件、化学・材料科学二十一件、情報・電気・電子二十件、人文科学二十件、学際・複合・新領域二十四件。 私立大学からの採択は次の通り。
【生命科学】 ▽天然素材による抗感染症薬の創製と基盤研究(北里大学) ▽システム生物学による生命機能の理解と制御(慶應義塾大学) ▽ヒト複合形質の遺伝要因とその制御分子探索(東海大学) ▽微生物共生系に基づく新しい資源利用開発(日本大学) ▽放射光生命科学研究(立命館大学) ▽食資源動物分子工学研究拠点(近畿大学) 【化学・材料科学】 ▽エネルギー効率化のための機能性材料の創製(青山学院大学) ▽機能創造ライフコンジュゲートケミストリー(慶應義塾大学) ▽実践的ナノ化学教育研究拠点(早稲田大学) 【情報・電気・電子】 ▽アクセス網高度化光・電子デバイス技術(慶應義塾大学) ▽電子社会の信頼性向上と情報セキュリティ(中央大学) ▽プロダクティブICTアカデミアプログラム(早稲田大学) ▽ナノファクトリー(名城大学) ▽マイクロ・ナノサイエンス・集積化システム(立命館大学) 【人文科学】 ▽心の解明に向けての統合的方法論構築(慶應義塾大学) ▽神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成(國學院大学) ▽日本発信の国際日本学の構築(法政大学) ▽演劇の総合的研究と演劇学の確立(早稲田大学) ▽アジア地域文化エンハンシング研究センター(早稲田大学) ▽京都アート・エンタテインメント創成研究(立命館大学) 【学際・複合・新領域】 ▽次世代メディア・知的社会基盤(慶應義塾大学) ▽地域立脚型グローバル・スタディーズの構築(上智大学) ▽全人格的人間科学プログラム(玉川大学) ▽現代アジア学の創生(早稲田大学) ▽国際中国学研究センター(愛知大学) |
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