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記事2002年2月13日 号 (1面) 
21世紀COEプログラム
文科省、審査委員会を省外に設置
世界的教育研究拠点の形成のための重点的支援
学問分野構成中教審で検討 博士課程レベルの専攻対象
 文部科学省は国公私を通じた世界最高水準のトップ30大学を育成するために、研究や高度な人材育成の面でポテンシャルの高い大学に重点投資を行うとして検討を進めてきた「世界最高水準の大学づくりプログラム国公私『トップ30』」の名称を「世界的教育研究拠点の形成のための重点的支援21世紀COEプログラム」と改めることとした。学問分野構成など、その仕組みについては現在、中央教育審議会大学改革連絡会で検討中。平成十四年度予算額は百八十二億円が予定されている。
 基本的な仕組みはほぼ固まっており、分野構成は人文・社会科学から自然科学までの学問分野を十分野程度に構成し、分野別に申請を受け、審査。大学院博士課程レベルの専攻を対象とし、複数の専攻の組み合わせや附置研究所にも配慮する。申請は、どの専攻をいかにして世界的な教育研究拠点に育成するかという、大学としての戦略に基づき学長が行う。審査は学問分野別に専門家・有識者による客観的で公平・公正な第三者評価に基づいて、審査委員会が選定に当たる。教育研究活動実績、将来構想を基に、ポテンシャルの高さについて評価。
 審査委員会についてもまだ検討の途上だが、日本学術振興会を中心に、大学評価・学位授与機構、日本私立学校振興・共済事業団、大学基準協会が協力する形で、文科省の外に設ける案が議論されている。審査委員会は全体会議と各分野ごとの専門委員会から構成。全体会議は各学問分野の関係者、産業界関係者、学識経験者などで、専門委員会は全体会議の委員が各専門委員会に分属するほか、各専門分野ごとに専門委員でそれぞれつくる。
 このほか各専門分野ごとに国内外の審査協力員を委嘱。委員、専門委員には外国人の参加も検討する。補助金交付要綱などの大学への通知、申請の受理は文部科学省が実施し、審査委員会に審査を依頼。その審査結果を受けて文科省から大学へ通知する。
 初年度は五分野が対象。一件当たり年間一〜五億円程度の支援を五年間程度予定。補助金は学長にまとめて交付し、選定された専攻などにおいて計画に基づいて必要な経費として使用する。二年経過後に中間評価を、期間終了時には事後評価を行う。いまのところ、四月には審査委員会を発足させ、文科省が補助金交付要綱、公募要領を策定、大学に通知する予定。
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