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記事2002年2月23日 号 (1面) 
国立大の再編・統合
6組の大学が統合合意
山梨大・山梨医大、筑波大・図書館情報大学は10月に統合
 現在、国立大学の再編・統合の動きが進んでいる。昨年六月に文部科学省は「大学(国立大学)の構造改革の方針」を発表したが、国立大学の再編・統合を進める理由として、大学の数の削減自体を目的とするものではなく、従来の各大学の枠内では不可能だったような教育や研究の抜本的な改革・発展を目指すものだとしている。統合に合意した大学は現在、六組。
 今年十月に統合し、来年四月に学生受け入れを予定しているのが山梨大学と山梨医科大学、筑波大学と図書館情報大学の二組。山梨大学・山梨医科大学は医学・工学を中心とする学際領域への対応を、筑波大学・図書館情報大学は情報系をはじめとする諸分野との融合によって図書館情報学のさらなる発展を目指している。平成十五年度をめどに統合する方針を立てているのが九州大学と九州芸術工科大学、神戸大学と神戸商船大学、東京商船大学と東京水産大学、香川大学と香川医科大学の四組。いずれも両者が統合することによってその一層の発展を目指している。
 このほか、統合を推進するための協議を進めている大学が全国に八組ある。富山大学、富山医科薬科大学と高岡短期大学、福井大学と福井医科大学、滋賀大学と滋賀医科大学、島根大学と島根医科大学、高知大学と高知医科大学、佐賀大学と佐賀医科大学、大分大学と大分医科大学、宮崎大学と宮崎医科大学。これまでに明らかになっている再編・統合の組み合わせは地理的近接性を考慮したものが多いが、教育研究上のメリットがある場合には県域を越えた再編・統合も大胆に検討すべきだというのが文科省の方針。「大学(国立大学)の構造改革の方針」では、大学単位の統合だけでなく、大学間における学部レベルの機能分担の観点からの再編・統合、公私立大学を含んだ近隣の大学間の役割分担や連携の強化、地方移管の検討も必要だと指摘している。
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