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記事2002年4月13日 号 (3面) 
ベンダー認定資格MCP育成機関
柳川高校が普通高校初の認定
マイクロソフト MSAATP

 ソフトメーカーが自社製品の知識とスキルを審査して交付する資格をベンダー資格と呼ぶが、パソコンの世界的な標準OSであるWindowsを供給しているマイクロソフト社が認定するベンダー資格にMCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)という資格制度がある。
 MCPは一九九二年にアメリカで開始以来、世界中に百五十万人以上の取得者を生み出している(二〇〇二年二月現在)ワールドワイドな資格で、その取得者はマイクロソフト社の各サーバー製品の運用・管理・開発の技能を持つプロフェッショナルとして高い評価が与えられる。このためIT関連企業のみならず一般企業においても資格取得を奨励する企業が増加し、近年ではMCP取得を新卒採用の際に入社条件として要求する企業も現れるようになった。
 このような状況を踏まえて、マイクロソフト社では一九九五年から学生のMCP資格取得のためのプログラムMSAATP(Microsoft Authorized Academic Training Provider:マイクロソフト認定アカデミックトレーニングセンター)をアメリカで開始、日本でも九九年の試行期間を経て二〇〇〇年四月より全国三十の専門学校において本格的にスタートし、五十二校が認定されている(二〇〇二年四月現在)。
 二〇〇一年には福岡県柳川市の私立柳川高等学校が普通高校として初めてMSAATP認定を受け、トレーニングを開始している。MSAATP認定を受けるためには同社が求める基準に合った講師(MCP取得者)、設備、カリキュラムを用意する必要があり、実務者養成機関である専門学校では比較的容易に対応が可能だが、一般的な高等学校ではなかなか難しい事情があった。その意味で柳川高校がMSAATP認定を受けてプロフェッショナルな資格を有する高校生を輩出することは、普通高校の教育活動に一石を投じるものといえよう。
 ベンダー資格取得、とりわけMCPなどの専門性が高く、社会的な評価が保証されている資格取得の流れは、情報通信関連産業の発展とともにより多くの専門学校、普通高校で取り組まれていくこととなるだろう。

学校でMCPが取れる MS AATP

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