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記事2003年10月23日 1910号 (9面) 
公私共存の生徒収容 作家・安部氏が体験交え講演
神奈川私中高協理事長・校長研修会

堀井理事長

  神奈川県私立中学高等学校協会(堀井基章理事長=堀井学園理事長)は八月二十六、二十七の両日、神奈川県・箱根のホテル南風荘で理事長・校長研修会を開催、講演、懇親会などを行った。
 開会式では、堀井理事長が「日本の私学がよくなることを考えてまい進していく。神奈川私学は一つになっている」とあいさつ、また、高木茂・同協会特別委員会委員長(高木学園女子高校長)は、「神奈川県私立小・中・高等学校振興大会」と「神奈川私立中・高全私学展」が成功裡(り)に終了したことに感謝した上で「自助努力しながら、私学の思いを主張していき、研修を通じて(この思いを)高めていきたい」と述べた。
 続いて、作家の安部譲二氏が「僕がカタギになれたわけ」の演題で、「神奈川県の生徒収容問題の経緯について」の演題で、加藤紀一・同協会理事(鵠沼女子高校長)がそれぞれ、講演を行った。阿部氏は高校を卒業後、博徒、キックボクシングの解説、レストラン経営などを経て、昭和五十八年から小説家を志し、昭和六十一年出版されたデビュー作『塀の中の懲りない面々』がベストセラーになっている。阿部氏は幼いころから個性的で、「おかしな常識外のことをムキになって主張する妙な子供だ」と身内からは言われていたという。中学生のころからやくざの世界に入り、四十四歳からかたぎの道を歩み始めた。
 講演では、阿部氏に影響を与えた父母、文章の師匠である山本夏彦氏らのさまざまな人との出会いについて、ユーモアを交えながらエピソードを語った。最近では『八ヶ岳あかげら日誌』『日本怪死人列伝』の著作がある。
 また、加藤氏は『少子化と生徒収容対策問題について神奈川県内高等学校の「公私共存」の経緯』をもとに解説を行った。最後に「われわれ私学が力を合わせて、行政の方々にもご理解を深めていただかないと、現実は厳しい。真(しん)摯(し)に経営努力をしている限り、私学を一校足りともつぶしてはならないと思います」と強調した。
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