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記事2003年10月23日 1910号 (2面) 
高校2学期制25.2%に拡大
ホームページ開設ほぼ全校に
高校 老朽建物比率は31%で変わらず
  日本私立中学高等学校連合会(堀越克明会長=堀越高校長)は、十月十四日、平成十五年度私立中学高等学校実態調査の「速報」をまとめた。
 この調査は同連合会の行う基礎調査の一つで、渉外活動等に活用される。調査は実働校(私立中学校、高校)を対象に行われ、生徒数や学級数等の基礎的な調査項目のほか、その時々で課題となっている項目について調べている。なお未回答校がわずかにあり、今後、数値が微動することはある。確定版の報告書は十二月から一月にかけてまとめられる予定。
 主な調査項目についての結果概要は次の通り。
 ▽学期制=高校全日制・定時制の学期に関しては、サンプル数千三百十五校中二学期制を採択している学校は三百三十二校(二五・二%)、二学期でも三学期でもない学期制などをとっている学校が十一校(〇・八%)あり、一般的な三学期制をとっていない学校は三百四十三校(二六・一%)に上った。昨年の比率は二三・〇%。二学期制をとる学校は年々増加傾向を示しており、学校週五日制の実施で授業時間数の確保に苦労している学校が休業日を減らす目的で導入していると見られている。公立学校でも同様な傾向が見られ、中央教育審議会が十月七日に河村建夫文部科学大臣に提出した答申「初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について」でも指導時間の確保策の一つとして二学期制などの検討を提案していた。二学期制へ移行している高校の比率は都道府県によってかなりばらつきがあり、岩手県八四・六%、北海道七二・二%、宮城県七〇・〇%が実施率ベストスリー。一方、実施率が最も低いのは奈良県、徳島県、香川県、佐賀県、沖縄県のゼロ%。実施率は東高西低の傾向を示している。中学校でもほぼ同じ傾向で、三学期以外の学期制をとっている学校の比率は二六・七%。
 ▽インターネットのホームページ開設(高校全日制・定時制)=サンプル数千三百十五校に対してホームページを開設していた学校は千二百七十八校で開設率は九七・二%。非開設校は三十七校だが、うち二十六校は開設計画ありと答えていた。中学校もほぼ同様で開設率は九八・〇%。
 ▽学校建物面積(高校全日制・定時制)=建築後三十年以上経過した「老朽校舎」の比率は三一・三%、中学校では二四・〇%だった。
 高校の場合、平成十三年度以降同じ比率を推移している。
 ▽冷房設備の設置状況(高校全日制・定時制)=サンプル数千三百十五校のうち、冷房設備を設置している学校の比率は八七・六%、そのうち全教室に冷房設備が完備している学校は六二・九%の七百二十五校だった。中学校の場合はさらに設置率は高く、サンプル数六百六十六校の四分の三が全教室完備だった。
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