こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2003年11月23日号二ュース >> VIEW

記事2003年11月23日 1916号 (1面) 
留学生10万人を突破 中国が最多 専修学校で大幅な増加
文部科学省調べ
  文部科学省は十一月十二日までに、平成十五年度の留学生受け入れ概況をまとめ、外国人留学生数が初めて十万人を超えたと発表した。これで、二十年前に策定した「十万人計画」を達成することとなった。留学生の増加は学部や専修学校で目立ち、出身国別では中国が大幅に増加している。

 留学生とは大学院を含む大学や短期大学、高等専門学校、専門課程の専修学校、大学に入学するための準備教育課程を設置する教育施設などに通う外国人学生を示す。五月一日現在の留学生数は、過去最高の十万九千五百八人(前年度比一万三千九百五十八人増)で、前年より一四・六%増加した。留学生は五年ほど前から急増し、十年の留学生数五万千二百九十八人と比べてほぼ倍になった。
 具体的には、大学(学部)・短大・高専での受け入れが、五万七千九百十一人(一五・一%増)、大学院は二万八千五百四十二人(八・八%増)、専修学校二万千二百三十三人(二三・六%増)、準備教育課程千八百二十二人(○・三%減)。学部と専修学校で大幅に増加し、学部等と専修学校を併せると一万人以上も増加している。
 出身地域別にみると、前年度と大きな変化はみられずアジア地域からの留学生が九三・二%(○・四ポイント増)と、九割以上を占める。北米・欧州地域からの留学生は三・九%(○・三ポイント減)と少ない。
 出身国別では、上位五カ国は昨年と変化はなく中国が最も多く七万八百十四人で六四・七%を占める。次いで、韓国一万五千八百七十一人(一四・五%)、台湾四千二百三十五人(三・九%)、マレーシア二千二人(一・八%)、タイ千六百四十一人(一・五%)の順に多い。中国からの留学生は昨年に続き、大幅に増加している。韓国と台湾からの留学生を加えると、その三カ国だけで全留学生に占める割合は八三・〇%に達する。短期留学生は中国、韓国、台湾を併せて、五三・二%となる。
 男女別には、男性と女性の留学生数の差が縮まり、男性は五万六千百一人(五一・二%)、女性五万三千四百七人(四八・八%)。
 専攻分野別では、社会科学が三万六千二百四十五人(三三・一%)で、人文科学二万六千九百九十人(二四・六%)、工学一万四千四百七十二人(一三・二%)の順に多い。
 また、留学生を最も受け入れている大学は、東京大学の二千七十人。以下、早稲田大学千五百九十三人、立命館アジア太平洋大学千三百九十六人、城西国際大学千三百人と私立が続く。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞