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記事2003年12月3日 1918号 (6面)
横田校長 | 日体荏原高等学校(横田國男校長、東京都大田区)は九月三十日、同校にホームステイに来ているオーストラリア・シドニーにあるピットウオーター高校(PITTWATER HIGH SCHOOL)の生徒とのお別れパーティーを開いた。横田校長があいさつの中で「有意義なホームステイ体験をされたと思います」と述べると、これに対して、日本語教師のキャシー・ロベル氏が「どうもありがとうございます。素晴らしい滞在でした」とお礼の言葉を返した。この日は横田校長から生徒に記念品が送られ、ホストファミリーと生徒は和やかな雰囲気に触れることができた。 日体荏原高校は人格を形成する上で重要な知育、徳育、体育の三つが調和した教育を理想に掲げ、生徒一人ひとりの個性と能力を生かした教育を実践している。ピットウオーター高校との交流も日本の文化や習慣などを体験してもらい国際交流と親善を深めると同時に、生徒の個性や能力を発揮させるために同校が積極的に取り組んでいる一つだ。ピットウオーター高校とは毎年、二、三十人の生徒がホームステイを通して親善を深めており、本年度は諸事情からそれができなかったが、オーストラリアからの生徒受け入れについては、生徒、保護者、それに学校全体が一体となって当たった。 ホームステイ委員会の井上哲夫委員長は「旅行業者が間に入っていなかったので、連絡のやり取りはメールで逐次行っていました。これが大変でした」と苦労話を披露。 来日した一行は日本語、フランス語、音楽などの教師、図書館員、それに二十人の十三歳から十六歳までの中学高校生だ。九月二十八日、夕刻成田空港に到着、午後九時ころ同校に到着した後、ホストファミリーに紹介された。二日目、生徒は午前中日本語のレッスンを受講、午後は他の授業に参加した。三日目も午前中は日本語の授業を受けた後、午後三時半からお別れパーティーに参加した。一方、ホームステイ受け入れスタッフは横田校長以下、ホームステイ委員会などに属する教職員であった。 「従来は小規模で済んでいましたが、これほどの大規模で行ったのは今回が初めてなので、十分な準備をしたつもりです」と井上委員長は語る。 ピットウオーター高校の生徒は、オーストラリアと比べて日本の歴史の長さと深さに驚き、また東京のような大都市と地方都市との差が実感できたのが、印象深かったようだ。 日本側の受け入れに当たるホストファミリーは、アンケートに対してさまざまな感想を寄せた。 「今回のホームステイでよかったことは」の問いに対しては、「家族全員が留学生を迎えることに一丸となり、一体感が持てた」「家族全員が英語に対する関心が高まった」などの感想があった。特に多かったのは「家族で異文化交流ができ、新しい発見があったようである」と、家族全員で異文化交流できた点だ。 また、苦労した点として「会話で伝えたいことが伝えられなかったこと」を挙げていた。 ほとんどのホストファミリーが「また、ホストファミリーをしてみたい」と答えていた。 「次はこちらから二十人程度で行きたい。来年、七月下旬から八月にかけて行きたいと思っています」と井上委員長は来年に向けて抱負を語った。 一行はこのあと、京都、奈良、金沢、広島などを訪れ日本の文化や歴史に触れ、帰途についた。 |
お別れパーティーで乾杯の音頭をとる横田校長 |
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