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記事2003年2月13日 1880号 (4面)
学校法人聖学院(大木英夫理事長・院長、東京都北区)は昨年十一月十四日、東京・北区の女子聖学院中学高等学校で「第三回聖学院教育会議」を開催した。 聖学院では二〇〇〇年度から全教職員が参加する「聖学院教育会議」を開催し、同学院の教育はどうあるべきかについて十部会に分かれて議論と研究を重ねてきたが、その成果をこの会議で「聖学院教育憲章」として発表することになった。 当日は教職員三百三十四人が各部会に分かれて、三年間のまとめ(報告)、これまでの歩み、およびアクションプランの発表が行われた。このアクションプランは教育会議における意見交換を下に教育現場での行動についての提言となるもので、今後の聖学院教育の性格と方向性を具体的に明らかにしたものだ。 部会の中で、第五部会「ことばとコミュニケーション」では、(1)「幼児」礼拝をとおして神のことばを聴く根本姿勢を涵養する(2)「初等」他者を見いだし受容する人格を形成し、エンカウンター・パブリックスピーキング・ディベート等の教育を取り込む(3)「中等」他者との共生経験をとおして、自己表現方法、マナーを獲得する(4)「高等」デモクラシーの精神を体得し、社会の良き形成者として育成するアクションプランを発表した。 大木理事長は「聖学院が目指す方向について」と題する講演の中で、聖学院の自己改革の大目的を三点に要約した。それによると、(1)教育基本法の理想は二十一世紀の日本において実現されねばならない(2)教職員はサーヴァント・リーダーシップをもたねばならない (3)「賜物」(聖書のいうタラントあるいは「カリスマ」)を発見させることが聖学院教育である。なお、会議で採択された「聖学院教育憲章」は次の通り。
【聖学院教育の根本目的】聖学院は、日本国憲法とそれに基づいて一九四七年に制定された教育基本法を遵守し、それに示された理想を将来の日本に実現することをもって教育の根本目的とします。それが、日本国を国際社会に名誉ある地位へ至らしめる道であると信じるからです。 【聖学院教育の理念】聖学院は、一人ひとりが神からかけがえのない賜物を与えられているという確信に基づき、それぞれの固有な賜物を発見することを助け、個人の人格の完成へ導く教育をします。聖学院はナンバーワン教育ではなく、オンリーワン・フォー・アザーズ(他者のために生きる個人)の教育です。 【聖学院教職員の自己革新】聖学院教職員はキリスト教の模範にしたがい「人々に最も良く仕える者こそが社会を導いていく」との確信のもとに、サーバント・リーダーシップをもって責任を果たすため自己革新に努めます。 |
聖学院の自己改革の大目的を示す大木理事長・院長 | 活発な議論を交わした部会 | |
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