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記事2005年7月23日 1987号 (7面) 
新校長インタビュー (121) ―― 関東国際高等学校
校長 武田 安宏氏
なりたい自分¢蜷リに
将来の夢実現に一歩一歩努力


 「日本の将来を見据えて、二十一世紀を担う若者を教育していくことがわれわれに与えられた使命です」
 武田安宏・関東国際高等学校長(東京都渋谷区)は熱く語る。その基本にあるのが、「一人ひとりの大切な思いWi11 be=なりたい自分≠ェある。大切にしたい将来の夢、その夢を一歩一歩現実に近づけるために取り組んでいる」という考え方だ。
 同校は昭和五十五年、(1)外国語(英語)でコミュニケーションできる英語力を養成すること(2)高校教育の正規の科目でマナーを身につけること――を方針として打ち出し、昭和五十七年に英語科を、昭和五十九年に演劇科を取り入れた。現在では、普通科(文系、理系コース)、外国語科(英語・中国語・ロシア語・韓国語の各コース)、および演劇科となっており、カリキュラムは実に八種類を数え、生徒の希望に対応している。特に中国語、ロシア語、韓国語(以上を近隣語と同校は言っている)を正規の授業として取り入れているのは、高校としては全国でも珍しい。
 外国語でコミュニケーションできる能力を育成するために、同校では特色ある試みが行われている。その一つが平成九年から始めている「世界教室」だ。「世界教室」は世界二十余の国、地域から高校生が集まり相互交流を通じて文化の理解を深めようというもの。具体的にはインターネットでの授業、年に一度開催されるフォーラム、海外短期留学・海外研修などを行っている。また、十五年度から十七年度までスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールの指定校となっている。
 「相手の文化を知ることは、自国の文化を知ることになります。生徒一人ひとりが自己のアイデンティティーを確立できると思っています」
 演劇科も精力的に活動している。一年では演劇の基礎をみっちり勉強する。二年で行う「春の試演会」(四月)、三年になって行う「卒業公演」(十一月)は「感動を与える理想の姿」(武田校長)といえる。今年の「春の試演会」はギリシャ古典劇の「フェードル」だった。卒業公演では三年間学んだバレエ、ジャズダンス、声楽、スタッフ活動をオリジナルミュージカルに凝縮し、その成果を披露する。
 同校は昨年、八十周年を迎え、今後一層特色づくりに力を入れていく。

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