こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2006年2月13日号二ュース >> VIEW

記事2006年2月13日 2012号 (2面) 
日私小連が全国幹部研修会
倫理を持ってルールの中で教育
私学をとりまく情勢等で研修
 日本私立小学校連合会(平野吉三会長=啓明学園理事長)の第五十回全国幹部研修会が、一月十九日から二十一日まで、大阪の都ホテルで開催された。今回は「二十一世紀における私学教育の実践」をテーマとして、六十人を超える私立小学校の理事長や校長らが参加した。初日の開会式では、まず平野吉三会長によるあいさつが行われた。平野会長は大阪や東京など全国で私立の小学校が増えてきていることは好ましいことだとしながらも、小学校という教育の場では、全てを自由競争で行うという考え方は避けるべきだとして、「人の倫理を持って、一定のルールの中で教育を行っていくべき」だと語った。
 続いて、大森隆實副会長から私学関係の予算等について報告が行われた。大森副会長は、個々の問題について勉強会を開いているうちに私学を襲う問題が次々と出てきている、来年度以降の私学を取り巻く状況についても予測が難しいとして、予断を許さない状況だと述べた。
 さらに、年金一元化に関連した問題で、定年後の年金支給開始年齢までの期間についての職員の雇用に関して、これまでは自校の判断で職員雇用の延長をしてきたが、四月以降からは学校としての基準を策定が必要になるといった実務面での説明がなされた。
 また、研修として上甲晃・志ネットワーク代表により、「志を知る」と題する講演が行われた。上甲氏は、人が自分の頭で考えるためには不便・不自由・不親切を与えることが必要だという持論を、松下政経塾塾頭時代の豊富な経験を交えながら力説した。講演の後、参加者の記念撮影と懇親会が行われた。二日目の午前中は「わが校の課題と今後の対策」というテーマに従い、三つの分科会に分かれて、学校経営、児童の安全、外部評価・第三者評価などに関する議論が行われた。午後は東大寺、西大寺、法隆寺でフィールドワークが行われた。最終日の二十一日は、各分科会で行われた議論のまとめが報告されたほか、宮大工棟梁の小川三夫氏による「不揃いの木を組む」と題する講演が行われた。

記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞