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記事2006年4月23日 2019号 (2面) 
短大振興めざし関短協、東短協総会
関短協総会 情報交換、相互理解活発に
事務長等研修実施、大野会長再選
 日本私立短期大学協会の総会を控え、関短協と東短協は相次ぎ総会を開いた。総会では昨年度新たに創設された「短期大学士」の学位授与教育機関として重要な責務を担っていることや、「第三者評価」の結果などの報告があった。
 関東私立短期大学協会は四月十九日、アルカディア市ヶ谷(東京・千代田区)で平成十八年度春季定期総会を開催した。改選期に当たる今年度の総会で大野誠・国際学院埼玉短期大学理事長・学長の会長続投が決まったほか、事務局長等研修会を七月に群馬県で開催することなども決まった。

 今年度の事業計画では、事務局長等研修会を七月二十六・二十七日の両日、群馬県で開催する。この研修会は会員短期大学の事務運営上の参考に資するため当面する諸問題について、情報交換を通じて相互の理解を深めることが目的。昨年度は個人情報保護法への対応などを取り上げている。また秋季総会は十月五・六日の両日、新潟県で開催する。
 このほか春季・秋季総会と事務局等研修会の報告・情報提供の場として「関短協通信」の発刊や、会員短期大学の学内諸規程の制定や改定に資するため「私立短期大学の学内諸規則集」第十九集を発刊する。
 一方、総会後に行われた講演会では宮岡敏明・日本私立短期大学協会事務局次長が「私立大学をめぐる諸問題について」を演題に講演した。宮岡次長は初めてとなる「短期大学士」の学位授与式が各短期大学で開かれたことや、中央教育審議会の動向、教育基本法改正の与党最終報告、年金制度の一元化に向けた保険料率引き上げなどについて説明した。宮岡次長は「改革が叫ばれているが浮き足立つことなく変化を先読みしながら改善してやっていくことが重要」と話した。
 その後、短期大学基準協会の新屋秀幸事務局長と田中理子事業課長が「第三者評価について」のテーマで講演した。田中課長は昨年度に第三者評価を受けた三十校が適格の判定を受けたことや、今年度評価を受ける短期大学は四十五校であることなどを話した。

東短協総会 SD、FDフォーラム
コンソーシアム事業も展開


 東京都私立短期大学協会(会長=佐藤弘毅・目白大学短期大学部理事長・学長)は四月二十日、アルカディア市ヶ谷(東京・千代田区)で平成十八年度春季定期総会を開いた。継続して「東京都私立短期大学コンソーシアム事業」の企画・実施を行い、「SD」「FD」の両フォーラムでの教職員の交流事業を展開するほか、単位互換事業などにおいて加盟校の積極的な参加を促す。新たな会員校として日本歯科大学東京短期大学が加わった。
 冒頭のあいさつで佐藤会長は新たな学位である「短期大学士」について触れ「昨年度の短大卒業式は様相が変わったと推測する。短大卒業生に学位を授与することとなり、三月の式典そのものが卒業式から学位授与式に変更した短大も多いかと思う。卒業生も誇りを持って巣立っていってくれただろう。同時に新たな重責を担ったことにもなる」と話した。
 佐藤会長は改めて国が定義する学位と称号の違いについて説明。学位とは学術の中心である大学が主であり教育機関の重みが違うことや、一定の知識・技術において国の位置づける水準を満たしていること、国際的通用性を持っていることを話した。佐藤会長は「学位を持った教育機関として、会員校五十一校がそれぞれ特色を打ち出し、目標を持って新たなスタートをしていただきたい」と述べた。
 今年度の事業は「東京都私立短期大学実態調査」の実施、「短大データブック――東京私立短大の全体像を見る」の刊行配布、「第三十四回東京・関東地区大学・短大進学相談会」の開催などが決まった。
 国際交流関連では約一力月にわたる「2006オーストラリア短期留学」、「韓国専門大学教育協議会」との交流・協力活動などを行う。ほかにも十一月には「第三十二回学生英語スピーチコンテスト」を開催する。
 大学の新任職員(学生部・教務部・就職部・入試部等)への相互啓発、基礎知識の習得などを目的とした「大学新任職員研修コース」は、今年度から交通の利便を考慮し、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京・渋谷区)で開くこととなった。研修項目は(1)大学を取り巻く環境(2)コミュニケーションの心得(3)ビジネス実務の基本(4)情報の管理(5)セクシャル・ハラスメント(6)大学の評価(7)職員としての在り方――となっている。
 またコンソーシアム事業として「図書館の相互利用事業」「単位互換事業」に継続して取り組み、引き続き参加校を募集していくことなどが決まった。

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