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記事2007年2月3日 2055号 (5面) 
新校長インタビュー (140) ―― 千葉明徳高等学校
校長 上野 正裕氏
各教科を通して人間教育も
選ばれる学校に<cbトーに努力



 「生徒や教師にとって、楽しくなるような学校でなければなりません。教師は生徒の興味・関心や意欲をかきたてるように努力をする必要があります」
 千葉明徳高等学校(千葉市中央区)の上野正裕校長の方針は明解だ。
 そのためには、第一は「指導しなければならないことを、生徒の自主性といって放棄している部分があります。教師として責任を持って指導しなければならないことは、きちんと行わなければならない」と言い切る。
 第二は「教師は常日ごろから生徒が授業に関心を持ち、分かる授業の工夫をしなければならない」と言う。生徒が寝てしまう授業は教師の力量不足である。授業の質を高めること、教師としてのプロ意識を強調する。
 「教師はそれぞれ担当する教科を教えることを通して、人間教育を行わなければなりません。教えることによって、生徒が夢を持ったり、モチベーションを高めたりすることにつながるのです」
 校名「明徳」とは、人間が生まれながらに持っているはずの優れた性質、人間性=\―同校は、この人間性を引き出し輝かせることを建学の精神に掲げている。
 「選ばれる学校になろう」という認識の基に現在、その仕組みづくりを作成中だ。その中心となるのが、人間性の涵養と学力向上だ。
 カリキュラムは「特別進学コース」「総合進学コース」「スポーツ科学コース」――の三つのコースを設置、そして、同校オリジナルの授業「自分を識(し)る学習」を設けている。「自分を識る学習」は、生きていく上での土台づくりの授業で、物事を深く考えることから始まり、「自分とは何か」「なぜ学ぶのか」「どう生きたらいいのか」という課題と向き合い、人間性の涵養をはかる。まさに建学の精神に根ざした、同校の根幹となる授業だ。
 「やり残したことがある」と思い、公立高校の校長を定年退職して、昨年四月同校の校長に就任。専門は保健体育。「水泳部の顧問の先生の影響を受け、水泳をとおして努力は必ず報いられるということを教えたい」という気持ちで教師を目指したという。

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