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記事2007年8月3日 2073号 (1面) 
福井県私中高校協会 6高校が合同して学校評価
20年度から本格実施、総合監修は梶田兵庫教育大学長
財団法人福井県私立中学高等学校協会(禾几了修理事長、林亮一事務局長)は、加盟校六校が足並みをそろえて、学校評価を今年度から一部試行、二十年度から本格実施する。建学の精神が異なる私立高校が都道府県単位で合同して学校評価に取り組むのは全国で初めて。他県の私立中高関係者から注目を集めている。小学校等における学校評価は、平成十四年の学校設置基準改正で制度化されたもの。国公私立を問わず自己評価の実施・公表に努力することが義務づけられている。学校評価には、学校の教職員が行う「自己評価」、保護者、地域住民らによる「外部評価」、学識経験者ら専門家による「第三者評価」があるが、公立の小・中学校に関しては、文部科学省が自己評価、外部評価のための「ガイドライン」を策定、広く行われている。しかし学校評価が学校改善に結びつかないケースが少なくないことや、結果の公表が低調といった問題点が指摘されている。こうしたことから自己評価、外部評価の見直しが行われる予定だが、福井県私立中高協会では大学教授ら学識経験者の知見を借りて、社会的に高い評価の得られる学校評価システムを構築する計画だ。総合監修には私立大学学長の経験もあり、現在は文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会副会長の梶田叡一・兵庫教育大学長が当たる。
 すでに加盟各高校の教頭、教務部長ら二人、計十二人に、学識経験者を加えた実行委員会を立ち上げ、六月以降、月一回のペースで会合を開き、八月九日に三回目の会議を開く予定。
 初回の委員会では、梶田学長から教育の現状についての総括的な講義を受けている。
 今年十一月には各高校から一クラス程度を抽出して生徒や保護者を対象にしたアンケート調査を試行することにしており、調査項目の検討などを行っていく。十二月以降、集計、分析、システムの修正を行い、中間報告をまとめることにしている。
 また平成二十年度には、各学校で自己評価、アンケートの本調査を行うほか、学識経験者には各高校を実際見てもらい、第三者評価にも取り組む意向だ。
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