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記事2007年9月23日 2077号 (7面) 
新校長インタビュー (147) ―― 文華女子中学・高等学校
校長 千田 捷熙氏
自学自習の徹底で効果
生徒の授業評価で改善も


 「私立は都立とは比べものにならないほど教職員の帰属意識が強いと思いました。それは私立学校にとって基本である建学の精神にのっとってそれぞれの学校が特色を鮮明にしながら、生徒募集などに、一生懸命取り組んでいるところに現れています」と、元都立高校長だった千田捷熙・文華女子中学高等学校長(東京都西東京市)は私学の印象を話す。
 同校は「質実」「貞純」「勤勉」を建学の精神に掲げ、中学・高校で女子教育・人間教育の基礎固めを行うことと、一人ひとりの学力を伸ばし進学実績を向上させることに取り組んでいる。
 「学習の面では自学自習の習慣が定着していないこと、家庭での学習時間が少ないことが課題です。やはり、授業態度が受身になってしまいます。そこで確実に学力を定着させるために、予習や復習のできる場として自習室を常設することにしました」と自学自習の徹底を目指す。
 授業を改善するために、授業に対する生徒による評価を行っている。教師の授業の進め方、工夫、熱意などの評価とともに、生徒自身は予習をしてきたか、授業を真剣に受けたか、ノートの取り方などについて、自己評価をさせている。また、教師の研修として、研究週間に教師がお互いの授業を参観し合うことを実施している。
 同校は学力保証のために高校では、「大学進学コース」と「総合進学コース」の二つのコースを設置している。「大学進学コース」には、S(Selected、選抜)クラスとA(Advanced、上級)クラスを設置している。「総合進学コース」には、G(General、総合)クラスとF(Forward−looking、前進)クラスを設けている。各コース、各クラスとも移動、入れ替えは可能で、生徒一人ひとりの学力に合わせた指導を行っている。そのほか、自学自習を徹底するため、スクールチューター制(放課後の補習、予習・復習・学び方の指導など)を行っている。
 今年で創立九十一年目を迎えた。建学の精神にのっとって、学業にクラブ活動に、独自の女子教育をしっかり行っていこうとする意気込みが感じられる。

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