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記事2008年11月13日 2116号 (2面) 
ベネッセコーポレーション 中学校選択で調査報告
通いたい中学校
分かりやすい授業 いじめない、部活動活発が上位
 ベネッセコーポレーションは「中学校選択に関する調査報告書」を今年九月に発表した。調査テーマは「小学六年生とその保護者の中学受験に関する意識と行動」。調査時期は二〇〇七年十二月。調査対象は公立小学校に通う六年生とその保護者。調査は「全国調査」および「東京調査」が行われ、いずれも無作為抽出。回答数は、全国調査は子ども・保護者とも約一五〇〇人、東京調査は子ども・保護者とも八五二人。まず、中学受験予定の有無についての保護者の回答は、「はい」が全体では一三・二%、首都圏では一九・八%、関西圏では一九・一%、その他は八・七%だった。「はい」との回答者のうち中学校の種類をたずねたところ、「私立」が六三・一%、「公立一貫校」二九・七%、「国立」二一・二%だった。「私立」希望の割合は、首都圏(七八・八%)、関西圏(七二・三%)では高く、「公立一貫校」希望はその他の地域(三五・六%)で高かった。「中学校選択に際して重視すること」では、子どもは、教育方針や校風(九四・六%)、学力にあう(九〇・九%)、授業レベルが高い(八七・四%)、施設・設備の充実(八二・四%)が上位で、保護者の回答もほぼ同様だった。では、「どんな中学校に通いたいか」をたずねたところ、分かりやすい授業をしてくれる、仲間はずれやいじめがない、先生と気軽に話ができる、行事が盛ん、部活動がさかん、が上位に挙げられていた。
 「将来希望する進学段階」については、私立中学校第一志望の保護者は四年制大学を八二・四%が希望、子どもは四年制大学が六〇・三%、大学院二〇・七%だった。
 「経年調査(一九八八年東京調査と二〇〇七年東京調査の比較)」を見ると、東京都内の、私立中学校の生徒数は六万六千人から八万人に増加、四人に一人が受験しているとしている。また、近年、公立中高一貫校の開設や公立中学校の選択制が始まったことなどから、進学中学を検討した保護者が七割を超えるようになり、中学受験に対しても「行きたい学校がある」などの肯定的理由での受験が増えている。例えば、「子どもが受験したいと思う」中学校の特徴を比べると、「評判がよい」「部活動が盛ん」の上位項目が一〇ポイント前後増加した。「制服」も五割が重視している。保護者では、「教育方針や校風」「中高一貫教育」「通学に便利」をさらに重視する傾向が強まり、「世間の評価」「有名大学合格」への回答も増加している。「受験を言い出した人」では「子ども」が二五・三%から三四・七%に増加、子どもが中学選択に関与する傾向が強まっている。
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