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記事2008年5月23日 2099号 (2面) 
離職率低い「5年一貫」校
文科省看護高校検討会で報告
文部科学省の「高等学校の看護教育に関する検討会」(中島紀恵子座長=日本看護協会看護教育研究センター長)の第二回会合が五月十五日、都内で開かれ、五年一貫課程(高校三年+専攻科二年)で看護師養成をしている愛知県立桃陵高校と富山県立富山いずみ高校から教育の現状や直面している課題等について聴取した。発表校の校長らを交えた意見交換では、五年課程卒業者の進学問題が中心議題となり、「専門学校卒業者と同様に専門士の称号を付与すべきだ」、「五年課程は高等専門学校に衣替えしてはどうか」、「大学編入学の方策を考えてほしい」などの意見が出された。
 五年課程卒業者のほとんどは、国家試験に合格、看護職に就くが、さらに大学で高度な教育を受けたいという生徒もいる。しかし現在は、大学編入学は認められていない。今後は大学編入学実現の課題や、五年課程と高専との違いなどを検討していく。また五年課程の完成年度(平成十八年度)までに、大学編入学が実現しなかったため一部で成績優秀者の志望が減少したとの報告も聞かれた。このほかこの日は看護高校卒業者(就職者)の就業地や就職一年以内の離職率等の調査結果(全国看護高等学校長協会調べ)が明らかにされた。それによると五年課程の卒業者(平成十八年度)の就職一年以内の離職率は三・六%で、新人看護職員の離職率(日本看護協会調べ、平成十五年度)の九・三%を大きく下回った。次回は卒業者受け入れ病院からヒアリングする。
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