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記事2008年5月23日 2099号 (1面) 
私立中学校の生徒数が減少
中高連調べ公立中高一貫校が影響
生徒総数では増加続く
日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長=富士見丘中学高校長)は五月二十日、平成二十年度の私立中学・高校(中等教育学校を含む)の生徒数調査結果を明らかにした。同調査は毎年四月十日現在で調査している。
 今年の調査結果によると、ここ五年で増加を続けていた私立中学校の入学者数(第一学年)の生徒数が前年度に比べ二千二百八十三人(二・五%)の減少に転じたことが明らかになった。
 私立中学校は、高校との一貫教育や特色ある教育などから高い人気を集め、小学校卒業者数が減少する中でも、入学者数を増やしていた。
 私立中学校の入学者数が減少に転じたことについて同連合会では、「公立の中高一貫教育校の設置拡大が影響している」と分析している。
 公立の中高一貫校の場合、前期課程(中学校段階)では義務教育のため無償、後期課程(高校段階)も安い授業料等に抑えられている。そうした公私立学校間の授業料等格差が私学進学志望にブレーキをかけている。
 ただし一年生から三年生までを加えた総生徒数では、依然、前年度に比べ三千五百九十人(一・四%)増えていた。
 平成十九年度と比べ入学者数が減少したのは四十七都道府県中、三十二都道府県にも及んだ。残る十五県では入学者数が五人から五十人の幅で増加していた。
 総生徒数では、十六道府県で減少していた。減少幅は一から二百五十六人。反対に増加していたのは三十一都府県あった。増加幅は二から一千六百十九人。
 一方、高校全日制に関しては、全国一千三百二十六高校の入学者数は三十四万五千百二十五人。一年生から三年生までを加えた総生徒数は九十九万八千四百四十人で、百万人の大台を割り込む結果となった。入学者数は前年度と比べ四千九百九十八人(一・四%)の減少。総生徒数は前年度比で八千四百十四人(〇・八%)の減少だった。
 入学者数は三十六都道県で減少、総生徒数は三十九都道府県で減少していた。
 高校定時制課程の入学者数は一千百八十六人で、前年度比二十六人(二・一%)の減少。四学年を合計した総生徒数は三千六百三人で前年度比十三人(〇・四%)の増加だった。全日制と定時制を合わせると、入学者数は前年度比五千二十四人(一・四%)の減少、総生徒数は八千四百一人(〇・八%)の減少。
 このほか、専攻科の生徒総数は五千二百七十四人、別科の生徒数はゼロ。前年度に比べ専攻科は四十人増加していた。
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