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記事2010年10月13日 2184号 (1面) 
千葉県で私学振興大会
国に誇れる「教育立県」へ 私学助成増額など決議
 平成二十二年度「千葉県私学振興大会〜私学教育を考える集い」が十月九日、千葉市の幕張メッセ国際会議場コンベンションホールに県内私立小・中・高校生の保護者や教職員ら約千七百人が出席して開かれた。同県の私立中学高校協会や小学校協会、保護者会連合会が開催したもの。
 冒頭、主催者を代表してあいさつした大羽克弘・千葉県私立中学高等学校協会長は、「今年三月、千葉県は教育振興基本計画を立てた。計画の元気プロジェクトで豊かな学びを支える学校づくりとして私立学校の振興(の項目)が入っている。私立学校での生活指導の実績、きめ細かい進学指導、運動部や文化部の先の国体で果たした私学の活躍は皆様ご承知の通り。私学は公教育の一端を担っている。これからの日本に望まれる人材は多種多様。教育振興基本計画の私学振興がより充実したものとなることを切望する」と語った。また森田県政になり私立学校への経常費助成が二年連続増額となったことに感謝し更なる支援を要請した。
 続いて千葉県私立中高協会の佐久間勝彦副会長が情勢報告として、公私間の不均衡な公費支出から、公私立高校間には教育費の家計負担額に大きな違いが生じていること、神奈川県等で実施した調査結果で国民は私立高校の特色ある教育に大きな期待を寄せているが、授業料等が障害となって進学を断念していることなどを、分かりやすく保護者らに解説した。また千葉県の私立高校の生徒一人当たり補助単価は全国三十九位(平成二十二年度)で、県内私立高校の授業料額も全国平均を下回るなど厳しい状況だと説明、私学振興への支援充実を訴えた。
 この日は森田健作知事に代わって石渡哲彦副知事が出席し、「千葉県では学校への経常費補助や授業料減免制度の拡充など私学助成の充実に向けて一歩ずつ歩みを進めている。県の財政は依然として厳しいが、私学に通う生徒の皆さんが少しでも良い環境で学校生活を送れるよう引き続き精一杯努力していく」などとする知事の祝辞を代読。鈴木良紀県議会議長も私学振興に積極的に取り組んでいくとの考えを表明した。この日は代理を含め国会議員、県議会議員合計約五十人が出席した。
 大会では最後に、@千葉県教育振興基本計画の着実な実行により全国に誇れる教育立県を目指すことA公私間の学費格差を是正して保護者の経済的負担を軽減し、私学助成の全国平均額を確保して私学経営の健全性を高めることB公立高校の規模の適正化、私立・公立高校の適正配置などを求める決議を採択した。

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