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記事2010年10月13日 2184号 (2面) 
留学生担当者協議会開く 私大協会
学生のニーズに合った留学プログラム大事に
 日本私立大学協会(会長=大沼淳・文化女子大学理事長・学長)は九月二十一日、東京・市ヶ谷の私学会館で、留学生担当者協議会を開き、加盟大学から約百六十人が参加した。国際医療福祉大学大学院の佐藤禎一教授による基調講演と、法務省、文部科学省から、出入国管理行政の現状や改正入管法の概要、留学生政策などについて説明が行われたほか、二つの大学から、国際化・国際交流への取り組みが紹介された。
 大阪工業大学では、二〇〇九年に国際交流センターが発足、大規模・高難度のプロジェクトではなく、無理なくできる小さなプロジェクトを積み重ねている。その一つとして、タイ・バンコクの泰日工業大学からの短期留学受け入れを紹介した。泰日工業大学とは〇七年に交流協定を締結、〇九年に初めて短期留学を受け入れたが、必ずしも満足できる結果ではなかった。そこで、いいかげんなプログラムは作らない、予算は拡張しない、の二点をベースに、プログラムを見直し。同じ設置法人の摂南大学での語学研修と、大阪工業大学技術マネジメント学科での「日本企業の生産現場のマネジメント」をテーマにした研修とを組み合わせた六週間の共同プログラムで十人を受け入れ、好評を得た。
 国際交流センターの余田勝彦課長は「大学の内側にとどまっている限りでは得られないものを海外の大学との交流を通して実現しようとするのと同様に、強い自立した個が生み出すインタラクションから国際交流は発展していく」と話した。
 文京学院大学学生支援センター国際交流グループマネジャーの三村節子氏は、多彩な体験型留学プログラムを紹介した。
 三村氏は、就職活動やインターンシップへの参加を優先するため、留学する学生が減少する傾向にあることを指摘。そうした学生に留学を促すためのさまざまなプログラムを用意している。現地の幼児教育施設や病院、リハビリセンターでの実習体験を盛り込んだプログラムや、国際協力・貢献活動を行うプログラムなど、単に語学研修にとどまらない内容。三村氏は「語学留学や交換留学だけでなく、学生のニーズに合った、学生に経験してほしい留学プログラムを作り出すことが大事だ」と話した。
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