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記事2011年12月23日 2225号 (7面) 
新校長インタビュー 242
大妻中学・高等学校 校長 井上美沙子氏
偏りのない学力の育成と国際理解教育
生徒の特性生かし良い面を伸ばす
大妻中学・高等学校(東京都千代田区)は「恥を知れ」を校訓とする。井上美沙子校長は校訓を「自分自身が知らないことに対して謙虚になり、自分の人格を高めていく努力を怠らない人物、国際的視野に立ち、他者への思いやりを持って、社会に貢献できる人物の育成に力を尽くす」と説明する。この校訓の下に同校が重視するのは、偏りのない学力の育成と国際理解教育だ。
 「基礎科目教育をしっかり行い、高い学力を身につけさせ、その上で、リサーチ能力を育成し、自分の意見を組み立て発信できる力を獲得させたいと思います。行事・部活動もしっかり指導します」(井上校長)。
 さらに、国際理解教育に積極的に取り組んでおり、オーストラリア・セミナーでは、キャサリン高校と交換留学を行っている。また、九月には英国・オックスフォード大学とケンブリッジ大学から二人の学生を同校に招き、生徒三十六人と交流を行った。交流会では、英国の高校・大学の学校生活や受験システムなどについて説明してもらい、ディスカッションも行った。
 「生徒のモチベーションも上がり、世界で活躍できる人になりたいと感想を述べる生徒もいました」(井上校長)。
 また、日本の伝統や文化に触れる体験をさせ、その体験について世界的視野に立って考えることができるようなグローバルな人間力を備えた女性の育成も目指す。
 井上校長は、校名「OTSUMA」から、生徒に次のことを奨励している。
 「Obligation to Truth」(大妻生は真理の探究に、心ときめきつづけます。)、「Sustainability for Universe」(小さな生命体として 人と地球に優しく、広大な宇宙の存続を願い実践します。)、「Morals with Ambition」(生命限りある存在であるからこそ、美しい心と永遠を志向します。)―。
 「教育の根源は愛です。生徒の特性を生かし、良い面を伸ばす指導をしていきます」と井上校長。
 井上校長は大妻女子大学短期大学部前学部長で、四月より校長に就任。専門は英文学。現在、同大学の教授も兼ねている。
 なお、英国ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ合唱隊(聖歌隊)が二〇一二年「ロンドン五輪前夜文化親善大使」として来年七月に来日、英国大使館などの後援で日本の各地で公演を行う。七月二十一日、大妻女子大学大妻講堂で公演が行われる。
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