日本私立中学高等学校連合会（吉田晋会長＝富士見丘中学高校長）は、このほど「平成二十三年度調査報告書」を刊行した。昭和三十七年以来、私立中学校と高校（中等教育学校を含め）の学校数や生徒数、入学状況等を調査、集計したもの。
　今年度の調査ではそうした項目に加え、近年、学校現場への導入が進んでいる「電子黒板」の設置状況を調査している。
　集計結果によると、高校（全日制・定時制）では調査対象校千三百二十六校（回答率一〇〇％）のうち電子黒板を設置していた高校は百十七校、設置率にして八・八％だった。電子黒板を設置している百十七校のうち、一台のみの設置校が六十校、二台が四十三校、三台が十四校だった。
　昨年四月一日現在の電子黒板設置率を都道府県別にみると、滋賀県、徳島県、岐阜県が三〇％台の設置率で最も高かった。その一方で設置率ゼロ％との県も十四あった。二十三年度内に設置予定校は二十三校。
　私立中学校七百四十六（回答率一〇〇％）では、電子黒板設置校は七十九校、設置率にして一〇・六％だった。二十三年度内に設置予定と答えた中学校は十八校。
　電子黒板について公立学校では計画的整備が進められているが、文部科学省の調査結果によると、公立学校の電子黒板の整備率（平成二十三年三月一日現在）は中学校が六九・一％、高校が三七・二％、最も高い小学校では七五･八%｡（東日本大震災による回答不能校を除く）