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記事2019年11月23日 2494号 (1面) 
私学振興全国大会を開催
自民党議員等に補助増など要請 
中高連、日私小連、日私学保連

日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長)、日本私立小学校連合会(小泉清裕会長)、日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会(門傳英慈会長)の3団体は11月13日、東京・港区芝公園のメルパルクホールで「令和元年度(2019年度)私学振興全国大会」を開催した。


当日は全国47都道府県の私立小、中、高校の理事長、校長や保護者ら約1600人が出席し、私立学校に対する補助金の大幅拡充や保護者の教育費負担軽減などを与党・自由民主党の岸田文雄・政務調査会長や文教関係議員、文部科学省の副大臣らに要請した。  この大会は政府の来年度予算案編成が本格化する前の11月中旬に私学関係者や保護者が与党・自由民主党の文教関係議員等や文部科学省関係者に、来年度私学関係概算要求の満額実現等を要請するため、毎年開催しているもの。この日は衆議院の文部科学委員会が開催されたため、大会に出席できなかった議員がいたが、それでも国会議員本人17人、代理20人が会場に駆け付けた。  中高連の堀井基章副会長の開会の辞に続き、主催者を代表してあいさつした中高連の吉田会長は、萩生田光一・文部科学大臣が大学入学共通テストに絡んで英語民間4技能試験の2020年度からの実施を見送ったことについて、「非常に残念」としながらも、大臣が見送り方針とともに公表したコメントで、英語4技能をバランスよく身に付け、伸ばす重要性に変わりはないことを強調したことを紹介。保護者のわが子への期待を私立学校はしっかりと受け止めて教育に当たっていくことなどを力説。また、私立学校は先駆的な教育、新しい時代にふさわしい多種多様な教育の実践を通してわが国の公教育の発展に大きく貢献していることを指摘。私学助成充実と授業料支援拡充への国会議員らの支援を要請した。  また門傳・日私学保連会長も主催者を代表してあいさつし、私立高校の授業料の実質無償化、公私間格差是正が来年4月から図られようとしていることに感謝の思いを表明。また英語4技能試験問題では生徒たちのために一層の協力を出席の国会議員らに要請した。  その後、中高連の近藤彰郎副会長が「要請」を行い、昭和50年に私立学校振興助成法案が自民党の議員立法で国会に提出され、成立したことに改めて感謝の思いを表明。同法によって私立学校が多くの補助金を得て思う通りの教育ができるようになったこと、同法の目的は、(1)私立学校の教育条件の維持及び向上、(2)私立学校に在学する児童、生徒、学生等の修学上の経済的負担の軽減、(3)私立学校の経営の健全性を高め、私立学校の健全な発達に資することの3点で、保護者への授業料軽減補助の充実ばかりではだめで、学校への補助金もしっかり確保しないと私立学校は成り立たなくなってしまう点を力説した。  この後、保護者を代表して田典子さん(福岡県私立中学高等学校保護者会連合会副会長)が「保護者の願い」を読み上げ、子供たちが安全で安心した学校生活が送れるよう、国による経常費助成の拡充、私立学校の耐震化の早期完了、新しい時代に対応した教育のため、施設・設備の整備への支援拡充、私立高校授業料の実質無償化及び私立小中学校等の児童生徒に対する授業料減免の実現、拡充等を要請した。  最後に、私立学校の経営の健全化、保護者の負担軽減及び教育諸条件や施設設備の整備のため、私立学校振興助成法に基づく所要の補助金等の大幅な拡充を図ることなど4項目からなる「決議」を日私学保連の鹿濱徳雄副会長が読み上げ、満場一致で採択された。

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