こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> 2021年11月13日号二ュース

記事2021年11月13日 2561号 (1面) 
中央教育審議会第132回初等中等教育分科会開く
内閣府の教育・人材育成WGなど
初等中等教育巡る審議状況報告

 中央教育審議会初等中等教育分科会(分科会長=荒瀬克己・独立行政法人教職員支援機構理事長)は10月28日、第132回会議をWEB会議方式で開催した。この日は、高校における日本語指導の制度化および充実方策や、小学校高学年における教科担任制の在り方、幼稚園と小学校教育の連携強化、広域通信制高校の質保証、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)「教育・人材育成ワーキンググループ」(WG)におけるSTEAM教育など問題発見・課題解決的な学びの充実を図るための具体策の審議状況等が報告され、委員からは小・中学校に続いて高校での情報端末整備の必要性や教科担任制実現への財政措置への要望など様々な質問や意見が出された。


 このうちCSTIのWG(座長=藤井輝夫・東京大学総長)に関しては、内閣府のCSTIの有識者に加えて、文部科学省の中央教育審議会委員や経済産業省の産業構造審議会委員も参加している。


 同WGは今後5年程度という時間軸の中で、次期学習指導要領の改訂や令和4年度実施予定の教員勤務実態調査、子供目線での行政の在り方の検討・実現等の動きも見据えて、子供たちの学習環境をどう整えていくのか、各府省を超えて政府全体として同政策を展開していくのか、そのロードマップを作成することを目指している。


 同WGは今年10月末までに3回の会議を開き、時間、人材、財源の確保・再配分について議論している。年内には中間取りまとめを行い、令和3年度内に最終取りまとめを行う予定。


 これまでに人材や財源に関しては、社会・民間のさまざまなリソースを活用して、個別最適な学び、協働的な学び、福祉的・メンタル面のケア、学校行事等の活動、部活動等で役割分担を進めていくことなどが検討されており、STEAMや探究活動を進める上で必要となるリソース・取り組み(手厚い教員配置やコーディネート人材の配置等)が検討されている。多様な主体と連携する学びを実現するために必要な「人員体制」の例として私立中学高校(広尾学園、東京)の例も挙げられている。


 内閣府の審議官は同調圧力・正解主義から脱し、一人一人の認知の特性を踏まえてその力をさらに伸ばす刺激を与え、その伸びを可視化し、他者との対話を通じて「納得解」を形成する場が不可欠とした。


 今後、考えられる施策としては、教科の本質等を踏まえた教育内容の重点化、探究的な学びの充実のための教育課程の弾力化、Giftedの子供たちを含む学校になじめない子供たちのオルタナティブな学びの場の確立、多様な人材が学校教育に参画できるよう教員免許制度の基本構造の転換や多様な勤務が可能となる勤務制度の在り方の検討、特別免許制度等が実動するための仕組みづくり、GIGAスクール構想を持続可能とするための、国費、地方財政措置、家計負担等の再配分、教育の質的転換を図るための教師の処遇や配置の在り方の検討等を挙げている。


 委員からは、「発達障害児にどこまで個別的な対応をしてくれるのか」といった質問や、広域通信制高校の入学者選抜に関しては、地域ごとの私立高校と公立中学校との選抜開始時期等の申し合わせより前に入学者選抜を行わないようにしてほしい、といった要望も出された。


 特別免許制度に関しては政府の規制改革推進会議でも見直しの議論が行われている。


文科省幹部も出席した中教審初等中等教育分科会

記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞