こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2021年12月13日号二ュース >> VIEW

記事2021年12月13日 2564号 (1面) 
日本私立小学校連合会が結成80周年
苦難の歴史や不屈の精神など振り返る
末松文科大臣が出席して
16人の校長らに大臣表彰状授与

 日本私立小学校連合会(重永睦夫会長)は12月2日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷(私学会館)で連合会の結成80周年を祝う記念式典を開催した。


 文部科学省から末松信介大臣が出席し、公教育の重要な一翼を担う立場として、一層の尽力に期待するとの祝辞を述べたほか、私立小学校教育に長く従事し、特に功績のあった16人の校長らに大臣から文部科学大臣表彰状が授与された。また記念式典の中では私立小学校永年勤続者表彰(会長表彰)も行われた。


 記念式典には全私学連合の田中愛治代表(早稲田大学総長)をはじめ各団体の会長や事務局長ら多数が出席した。


 式典では重永会長が式辞を述べ、中教審答申にも盛り込まれている「全人教育」という言葉は、今からちょうど100年前、玉川学園の故小原國芳氏が提唱された教育観で、以来、小学校教育をリードしてきた教育観となったとの自負で、太平洋戦争の暗雲垂れ込める時代の私立小学校消滅の危機の中でも清明学園の濱野重郎氏を初代会長に日私小連を発足させ、幾多の苦難を乗り越えられたこと、今後も「私学は一つ、教育は私学から」を高く掲げ教育振興に邁進する決意を表明した。


 続いて日私小連の斎藤滋副会長がこの10年間に起きた東日本大震災(2011年)での被災と2020年に端を発して広がった新型コロナウイルス感染症を取り上げ、学びを止めないために教職員が一つになってICTの研修を積み、学校再開後も感染症対策に奔走するなど困難な状況下でも、オンラインで全国研修会を開催、過去最高の1475人が研修に参加したこと、今後、社会が劇的に変化する中にあっても人間らしく生きることを大切に、子供たちの心と学力を育てる教育の重要性を力説した。


 来賓の祝辞では末松大臣が、令嬢の私立小学校進学のエピソードを披露するなど、終始和やかな式典となった。


アルカディア市ヶ谷で行われた記念式典

記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞